幸福偏執雑記帳

あざらしこと青波零也のメモ的なものです。

No.795

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あざらしは、クトゥルフ神話の成り立ちそのものとか伝播の仕方は興味深いと思うし全然嫌いではないのだけど、クトゥルフ神話におけるホラー創作らしい「理不尽な曖昧さ」が苦手! そもそも怖い話は苦手なため。
(一般的な神話の理不尽さみたいなのは、その事象を説明するために必要だったからだと思うのだけど、クトゥルフ神話って単純に怖くするためにやってるじゃん……)
あとは一番でっかいのは近年の各種創作においての扱われ方に嫌気がさしてるってこと! もやっとするような思いをいくつかした、ため……。

あざらし的には、「クトゥルフ神話をモチーフとした作品」は純粋に面白いと思う!
例えばあざらしの世代だと、ニャル子さんでクトゥルフ神話を知った人も多分多いのではないかな~。
そもそもクトゥルフ神話って多人数での創作で形作られた神話体系だから、更にそこにいろんな形で血肉を与えられるのはめちゃ面白いなと思う。
日本での拡張のされ方、結局のところクトゥルフ神話における神々をも恐れぬ感じでにこにこするよね……。
日本、根本的に多神教が根付いているためクトゥルフの根幹(唯一神教に対するカウンターとしての創作)みたいなところからどうにも認識がずれてゆくところがふふってなる。
多分CoCでの神話生物の取り扱いもそういうところあると思うのだけど、本来伴っているべきだった「怖さ」「冒涜的」みたいなところがちょっと曖昧になって新たな意味が付与されてくとこ、好き。
ベースとなる情報は同じだけど、それに付随する集団幻覚の形はそのコミュニティによって異なるということ。それってめちゃめちゃ「文化」だな~! と思うため。
だからCoCも仕組みがめちゃ面白いと思うんだよな~恐怖の形を共有するということ。神話生物という形で「恐怖」のイメージを共有しながら、シナリオを作るひとが改めて定義しなおして、幻覚を見ていくみたいなこと……。

それと、「クトゥルフ神話を知ってるとにやっとできる作品」もよいと思う。
それこそペルソナでのクトゥルフ神話の神々やモンスターの扱われ方はかなりよかったと思うな~。
クトゥルフ神話を知らなくても、何となく不気味な感じ……辺りに現れる旧来の「悪魔」たちとは異質な感じが味わえるというか。
(初代ペルソナのクトゥルフ系の神々、ボス格だったりすることが多く、その違和感がいいアクセントになっていたのだよね!)

だから何が苦手なのかって、「クトゥルフ神話を知ってる前提で進む作品」なんだと思う。

先ほど言ってたペルソナは、クトゥルフ神話を知らなくても全然OKだったわけだよね。
実際プレイ当時のあざらしは「何かいつもと雰囲気が違うな、知らない悪魔の名前だな」と思ったけど、クトゥルフ神話の神々だったと知ったのは後になってから。
だけど別に話を楽しむのには全然困らなかったわけで。
もし知ってたら「なるほどだからここはニャラルラトホテプだったのか」とか思うわけで、あざらしも後からにやっとしたので。
(これはクトゥルフに限らず他の神話についてもそう! メガテン、別に神々やモンスターの名前知らなくても楽しめるというところがよい……。神話に対する興味のきっかけになる、窓口としてのパワーがでっかいのもよい)

でも、何だろうな、クトゥルフ神話が日本国内で広まってきたくらいから、「その知識を前提とした作品」がいくつも出てきたように思う。具体的にどれ、というのはぱっと思い浮かばないけど(ひとつ思い浮かんでるけど、それネタバレになっちゃうしな……)。
言ってしまえば、「どうしてそうなったのか」っていうのが、「クトゥルフ神話の神々だから」で説明されちゃうような話。
さっきも言った通り、そもそもがクトゥルフ神話を取り扱うという姿勢の作品は好き。そういう作品は確実に受け手に対して手を差し伸べる姿勢があり、知らない人への導線になるから。理不尽さだって、クトゥルフ神話というものがそもそもそういうものなのだ、という提示がなされる。
そして「知ってれば楽しい」とする話も好き。こちらは知らなくても普通に楽しめるのが前提で、「でも、あれはなんだったんだろう」って興味を持てるから。
だけど、「実はクトゥルフの神々が関わったのでこうなったのでした!」みたいな言説を投げかけられて、知らなかったら「???」ってしかならない、そういう話がちょこちょこ……あって……。
デウスエクスマキナ的に神々が理不尽をもたらす、それが作中ではそういうものだと受容される、そういう下手くそな話にクトゥルフ神話の神の名前がさも当然のように用いられて、クトゥルフ神話をよく知らないあざらしに置いてけぼり感だけを残すことが多々あって、そんなん、嫌いになる人が増えるだけだよ! ということ!
最初にクトゥルフ神話がらみの話だよ~って提示されるならともかく、突然名前を出されても……困るが……? なに……、結局何だったの……?
しかも、こう、話の筋書き的に、別にそれ……、クトゥルフ神話を引っ張ってこなくてよくない? って思うことが何度もあって(むしろ名前出さない方が不気味な理不尽感を「そういうもの」として飲み込めたと思うのだが?)、それで苦手になっちゃったというのがあるんだよね。辟易した、という方が正しい。
何というか、人に向けたものを作るなら、そういう部分のさじ加減はきちんとしてほしいよ~。誰もがクトゥルフ神話を嗜んでるわけじゃないんだよ~!
あざらしも例えばニャルラトホテプとかハスターとか名前は知ってるけど、それらがどういう役割を持つのかは全然知らないわけで……まだCoCルルブも全部読めてはいない……。畳む


というおはなし。クトゥルフ神話というものが嫌いというより、単純にその未成熟な認識形成のされ方のちょうど只中に位置しているあざらしの恨みつらみなんだと思うよ。そうだね。
ひと、どうしても、嫌な思い出に簡単にひっぱられるものゆえ……。
まああと最初に言った通り単純に怖いのは苦手。

■他愛ないメモ

シアワセモノマニアのあざらしこと青波零也の創作メモだったり、日々のどうでもいいつぶやきだったり、投稿サイトに載せるまでもない番外編だったり、見聞きしたものの感想メモだったり。

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2024年05月19日(日) 07時55分16秒