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シアワセモノマニア
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ハッピーをお届けする空想娯楽物語屋

2021年6月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

ここに過去サイトで公開していた番外編なんかを放り込むといいのではないかと気づいたので……そうする!
それに伴いCSSを少し弄ったりなんだりしました。
あと設定資料とかも自分が探すの面倒なのでここに放り込んでおきます。
ハッシュタグと併用して探せるといい感じなのではないかと思いました。

作業


●番外編:アザラシさん

 待盾署刑事課神秘対策係の主な仕事は、暇を持て余すことである。
 だが、いくら暇といえど、決して消化すべき仕事はゼロではない。デスクで一向に減らない書類――それは、自分の書類だけでなく、抱え込んでいた南雲のものも任されているからだが――を片付けるのにも飽いた八束は、全く仕事をしようとしない南雲に文句の一つでも言ってやろうと、彼の特等席である来客用のソファをのぞき込む。
「何ごろごろしてるんです、南雲さん……、な、南雲さん!?」
「どうしたの、八束」
「南雲さんが、アザラシのぬいぐるみになってるー!」
「そうだね」
 そう、普段南雲が寝ているはずのソファには、巨大な白いアザラシが鎮座ましましていたのである。ついでに、そのアザラシは南雲のスーツの上着を羽織っている。八束は、慌ててアザラシを抱え上げると、くたーんと頭を垂らすアザラシに向かって、「ああ」と嘆きの声を上げる。
「怠惰を極めるあまり、本当にアザラシになってしまうなんて……」
「それで、今背後に立ってる俺のことは何だと思ってんの?」
 八束は、はっとして後ろを振り向く。そこに立っているのは、いつも通りに猫背で不機嫌そうな面構えの南雲だった。
「あれ、南雲さん、上着……」
「暑かったから脱いだの。っていうか、本気で俺がアザラシになったとでも思ったの?」
「南雲さんなら、それでもおかしくないかなと思いました」
 八束は、どこまでも真面目だった。
 南雲は仏頂面ながらも呆れのため息をつき、八束の手からアザラシの巨大ぬいぐるみを上着と一緒に引き抜く。八束は名残惜しそうにアザラシを目で追いながら、一番の疑問を投げかける。
「……その巨大アザラシぬいぐるみ、どうしたんですか?」
「作った」
「本当に何でも作りますね、南雲さん!?」
 南雲の手先が器用なのは知っていたが、ほとんど八束の身長と同じサイズのぬいぐるみを実際に作ってしまうとは思いもしなかった。八束は作っているところを目撃していないから、多分、早朝か八束が帰った後にこつこつ作っていたに違いない。
 南雲は八束の反応に満足したのか、神妙な顔でこくりと頷くと、上着を纏ったアザラシを抱いたまま、ソファにごろりと横になる。
「抱き枕がほしかったんだよ」
 そして、そのままアザラシの頭に顔を埋め、寝の姿勢に入る。ぼんやりとその様子を見つめていた八束は、次の瞬間我に返り、南雲の肩を強く引く。
「明らかにソファで寝る気満々じゃないですか! 仕事してください!」
「八束はできる子なんだから、俺の分もちゃちゃっとできるでしょー」
「南雲さんだってやればできる人なんですから、二人でやればもっと短時間で済みます!」
「正論は聞きたくなーい」
 ごろんとソファの背側に倒れようとする南雲を、何とか引き戻そうと努力する八束。しかし、力はともかく体格では圧倒的に勝る南雲である。ソファとぬいぐるみにしがみつき、離れようとしない。
「もうっ、そもそも勤務時間中に寝るってこと自体おかしいんですよっ! ちょっと、綿貫さんも、にやにやしてないで、手伝ってください!」
 八束の訴えに、しかし奥のデスクに座る係長・綿貫は、紅茶のカップを傾け、目を細めてこうつぶやくだけだった。
「……今日も、平和ですねえ」
畳む


#時計うさぎの不在証明

文章


▼南雲 彰(なぐも・あきら)

 三十代前半。C県警待盾署刑事課神秘対策係所属の刑事。
 八束の教育係。が、ほとんど八束に雑用を押し付け、自身は趣味の手芸に励んでいる。
 背が高く痩せぎす。スキンヘッドで隈に囲まれた細い目、不機嫌そうな仏頂面が特徴。目が悪いため黒縁眼鏡が手放せない。ヤのつく自由業にしか見えない、という意味でスーツが似合う。
 見かけによらず温和で飄々とした人柄。普段はぼんやりしていて不真面目ながら、八束のことは何だかんだで気にかけている。
 甘いものが好きで、常に飴やチョコを口に含んでいる。甘いものを食べている間だけ頭の回転が人並みになる(自己申告)。
 知識量や頭の回転では八束に劣るが、別段頭が悪いわけではない。身体能力は低い。実は、微妙に見えないものが見えているフシがある。

#時計うさぎの不在証明

設定


▼八束 結(やつづか・ゆい)

 二十代前半。C県警待盾署刑事課神秘対策係所属の刑事。
 元々は県警本部で働いていたが、ある事件をきっかけに、待盾署に飛ばされた。
 長く伸ばした黒髪を下の方で縛っていて、身長が低く童顔。そのため学生のように見え、スーツが致命的に似合わないのが悩み。
 明朗快活な熱血娘で、落ち込んでもすぐに立ち直る。ただ、他人の心情を慮るのが苦手で思い込みも激しいため、能力のわりに失敗も多い。人からの指示は完璧にこなすが、自分で判断するのは苦手。また、対人で物怖じしない反面、何故か怪奇現象の類には極端な恐怖心を抱いており、すぐに正常な判断力を失う。
 近頃は相方・南雲の怠惰っぷりに悩まされつつも、南雲の能力や主張は素直に認め、先輩として尊敬している。現在の課題は「南雲にスムーズに仕事させるための手段」。
 完全記憶能力者で、見聞きしたものを決して忘れない。また、身体能力も人並み外れている、いわゆる「超人」。

#時計うさぎの不在証明

設定

てがろぐをv3.3.0に更新した。
あと久しぶりにWinMergeを使ったりしたんだけど便利だねこれ。今更ながら……。
普段の作業だと全く使う機会がないので全然気づかなかったのだけれども。
そろそろ文章も書きたいな~と思うのだけどなかなか! なかなかだね!

作業

なにもせずに一日が終わってしまった……
小説のネタが思いつかないのがしんどいなあ~
書くことというか、することがあればもう少し元気になるのだけど!
ひたすらに眠気に負けていたので今日は早めに寝たいところではある。

いま

アンナチュラルは一応2話まで見てるんだけど、続き見とこうかな……。
よらさんといっしょのペースでも全然いいんだけど(感想はめちゃ聞きたいし)、
いつまで月曜夜が空けられるかわかんないんだよな~!

いま

アンナチュラル感想:1話(2回目)。
とにかく上手いんだよな~話の作り方が! 最初に提示された事実で「えっ……」って思ってたところにテンポよく新たな事実が判明していく過程がめちゃめちゃいいんだよ~!! これだけのことをしておいて次への布石まで投げてるの本当にやばい。
2018年の話でありながら話題がタイムリー過ぎることについては色々語ったからそれはともかくとしてもさー……。
この書き手の人めちゃめちゃこう……、どうしようもないことに対する「それでも」の提示が上手いなと感じる。
死はどうしたって覆せないけど、それを追求していくことによって見えてくるもの……、最後にひとすくいの煌めくもの。そういうものを感じてううーーーーとなるのであるよなぁ。ううーーーー!!

どうでもいいけど中堂さんのことむき身先輩って呼ぶの笑っちゃうからダメ。
(第1話でむき身で金を渡したところからそう呼ばれはじめた)畳む

映像

でも無名夜行はどこまでも「私」視点の話だからXが何を考えてるのかなんてよくわからないのだ。
そこが好き。(趣味が悪いぞ!!)

一応本にするときは少しだけXの思考への導線をつけてみたいとは思ってるけど。
だけどこの『無名夜行』という物語においてはXのことはわからないというのが前提。
#無名夜行

創作