No.585
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第六十回「祝う」2019年12月7日
「叔父さま、実はこの前十五になったのだ」
鉄格子越しのアレクシアは唐突に言った。
まだまだ「少女」と呼ぶべきアレクシアは、左右非対称の笑みを浮かべて私を見上げる。私もきっと同じような顔で笑いながら、こういうときにはお決まりの言葉を紡ぐ。
「では、アレクシア・エピデンドラムが生を受けて十五年の節目を祝って。どうかこれからも、君に女神ミスティアの加護がありますように。……私は、祈ることくらいしかできないからね」
監獄からは、気の利いた贈り物のひとつもできやしない。けれど、アレクシアは目を丸くして、それから頬をほんのり赤く染めて、くしゃりと笑ったのだった。
「ありがとう。そう祝ってくれたのは、叔父さまだけだ」
『祝福、雨の塔にて』
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