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シアワセモノマニア
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ハッピーをお届けする空想娯楽物語屋

No.1978

Xと彼の見えない左目の話で思い出したんだけど……。
『無名夜行03』に収録した「あるいは瞼を閉ざした話」において、Xは左目を奪われたことに激高して、初めてプロジェクトの役目を放棄して無謀な潜航に挑んでるわけだけども。
あれ、仮に左目を奪われて、なおかつ、左目を無理に取り返そうとするとプロジェクトメンバーに明確な危害が加わる、って状況であったなら、おそらくXは渋々矛を収めてただろうな……とはずっと思っている。
Xはその程度には無意味な犠牲をよしとしない正義感があり、その程度にはプロジェクトメンバーたちに愛着がある。
あの左目がどれだけ自分にとって譲れないものかあろうとも、そこで一線を越えるようなやつではない、というのが、Xというひとの不思議なところであり、そして自分が描きたいところでもある。そんな感じ。

#無名夜行

創作