No.2129, No.2128, No.2127, No.2126, No.2125, No.2124, No.2123[7件]
アフターグロウ・アフターイメージ/Side: 鏡 八千草
CoC6版『庭師は何を口遊む』自陣向けに書いたシナリオ、HO4の鏡 八千草さん向け。
※この文面には『庭師は何を口遊む』のシナリオのネタバレが含まれます。
■個別トレーラー
あなたは今、夕焼け空の下に立っている。……何故か。
つい先ほどまで、あなたは零課の執務室にいた。
ただ、鏑木が「調子が悪いから少し休む」と言ったきり、仮眠室から戻らないため、様子を見に行ったはずだったのだが。
黄昏時の知らない街並みは、静かで、よそよそしくて、あなたを拒むようで。
その時、どこからか、あなたを見つめる視線を感じた。
======
■Side: 鏡 八千草/特殊ルール
「あなたは手際よく俊敏性に優れ、多岐にわたる心得がある。」
あなたは、この夕暮れの街においては、その「手際よさ」と「俊敏性」をもって、あらゆる【戦闘技能】【探索技能】【運動技能】をDEX*3(=66)で代替することができる。
※理由としては「夕暮れの街」は「鏑木の精神世界」であるため、鏡さんの本来のスペックに加えて「鏑木がイメージする鏡さん」が反映されているからである。鏑木は鏡さんが「なんでもできる」と思ってるフシがある。ただし、交渉と知識に関しては流石に「鏡さんが持っている範囲」でしかない、ということを理解しているため代替が不可能である模様。
======
さて、鏡 八千草さん。
あなたは今、知らない場所に立っています。
夕暮れ時の住宅街。
しかし、今は昼時のはずで、しかも零課の執務室にいたはずです。
これまでに何があったか思い出そうとすると、まず、鏑木チーフのぼやきが浮かぶでしょう。
鏑木
「なーんか、最近、変な夢ばっか見るんだよな」
そんなことを言っていた鏑木は、近頃、少しばかり調子が悪そうです。
そんな状況が、ここ一週間ほど続いているでしょうか。
鏡さん、あなたは鏑木と何かその件について話したでしょうか?
(以下、鏡さんが望むならRP)
《鏑木ロール指針》
・夢の話は聞かれなければ詳細は答えない。鏑木はよく覚えてないので。
・ただ、「毎回、夕暮れの景色のような気がする」とは答える。「あと……」と、口ごもるようなそぶりを見せるが、「いや、何でもない」と言う。
・問いただせば、「毎回、何かに殺されてる、気がするんだ」と、白状する。「『何』に殺されたのかは思い出せないんだが、何かすっげーリアルな感触が残ってんの。嫌んなっちゃうぜ」とへらへら笑ってみせるが、その顔色は酷く悪い。
ともあれ、零課チーフ・鏑木は最近はずっとこんな調子だったのです。
常日頃から精神力ひとつで稼動してるような男なので、ぼやきつつもなんだかんだ仕事はこなしていたのですが。
今日に限って、昼食時、ふらふらと仮眠室に向かいながら、鏑木は鏡さんに言いました。
「悪い、調子が悪いから少し休む」
「鏡、もし時間が過ぎても俺が起きてこなかったら、叩き起こして構わねえから」
……そして、昼の休みが終わっても起きてこなかったんですね。
仕事させるにせよ、帰らせるにせよ、声をかけねばなりません。
かくして、仮眠室に向かった……、ような、記憶はあるのですが。
あなたは、今、知らない住宅街に、一人立っています。
ひどく静かで、車の音や人の声や足音、風の音も聞こえません。
異様な状況にSANc(0/1)
……その時、あなたは視線を感じます。
別に目星とか聞き耳とかは必要ありません、その正体も明らかなので。
ふ、とあなたが視線を向けた先、道の途中に何者かが立っています。
ひとりの少年です。
(立ち絵を提示)
あなたが気づいたことに向こうも気づいたのでしょうか、びくりと震えますが、逃げはしません。
……近づいてもこないですが。/
《以下フリースタイル》
鏑木少年と出会う。鏑木少年が「父親(精神世界を探索する鏑木)を探している」ことを伝え、鏡さんに協力してもらう形にもっていく。
《鏑木少年ロール指針》
・見た目は小学校高学年~中学一年生くらい(聞かれれば「じゅっさい(=10歳、小学五年生)」と答える)。背は高め(155~160くらい)だがひどく痩せている。フードから覗く髪と目は灰色で、肌の色は薄い。鏑木と同じ特徴。
・一人称は「おれ」。ひらがな多めのたどたどしい口調で喋る。(精神的に見た目・実年齢より幼い)
・最初は酷くおびえている。視線が合わないことに気づかせてもいい。
・いじめない、とわかったら少し明るく喋るようになる。喋り方はわやわやで、相変わらず視線は合わないが。
・やや頭が悪いというか相手の話が半分くらい分かっていないような素振りを見せる。INTというよりはEDUが低いということが伝わるといいな。
・話がある程度落ち着いたところで「おとうさんを探している」ということを伝えること。詳しく聞くと、父親は家にいないこと、父親のことはよく知らないこと、その上で、先程父親らしき人物を見つけて追いかけてきたことを語る。父親と判断した理由は「おれににてる」から。
・父親を探している理由は「母親に会わせたい」から。母親は寂しそうで、いつも父親の話をしている、という話を付け加えてもいい。
・父親とおぼしき人物は、背が高くて眼鏡をかけてた、という証言をする。詳しく聞けば確か黒いシャツに赤いベストを着てて、ズボンの色は灰色だったと思う、という説明になるかな。適宜状況に合わせて。
《やってもいい判定》
〈目星〉
(成功・失敗にかかわらず)
とりあえず、この子は鏑木によく似てますね。なんか日本人離れした珍しい見た目してますからね、あのチーフ。
(成功)
あと、やや、右手をかばうような動きをしてますね。怪我をしているのかもしれません。
〈アイデア〉
それ、父親というか、さっき仮眠室で寝てたはずの鏑木なのでは?
ただ、鏑木に子供がいるという話は聞いたことがないですね。
(名前を聞いていれば子供鏑木も鏑木健太と名乗ってるのでここはまあ適度に調節して)
鏑木なら、この街のこと、自分の状況のこと、何か知っているかもしれません。
《探索》
どうやら、この街の中に、鏑木がいるようです。
……まあ、この少年もどうも鏑木みたいですが。
状況はよくわかりませんが、とりあえず、鏑木をとっ捕まえて話を聞いた方がよさそうです。
【探索箇所】
・住宅街:夕暮れの街並み。家々の扉は閉ざされており、人の気配はない。
・川沿い:家々の間から土手が見える。おそらく川が流れているのだろう。
・トンネル:住宅街の道の先にはトンネルの入り口がある。その先は暗く、何も見えない。
どこに向かっても出来事の起こる順番は変わらないが、以下の描写を挟む。
《1:影に追われる》
辺りを見渡す。何かないか――と思った時、視界に「何か」がふっと重なり世界が暗くなる。
>BGM: 停止
景色を覆うような、黒い網のような。
もしくは……。
〈博物学〉
(成功)
それは「菌糸」のように見えたかもしれません。
ただ、あなたの知識にはない種類であるし、そもそも、目に映る景色全体を覆う菌糸など地球上には存在しないでしょう。
その時、ずるり、視界の隅で何かがうごめく。
(場所に合わせた描写)の影と思われていたそれは、あなたの前で引き伸ばされ、歪み、生い茂り、花を咲かせる。
それは、あの教会地下で見た「地獄の植物」に、あまりにもよく似て――。
あり得ざる光景に加えて、罪と恐怖の記憶が呼び起こされ、SANc(1/1d3)
それは、影のようでありながら、確かな質量を持っているように見えます。
刹那の恐怖に身を竦めたところで、あなた目掛けて、恐るべき素早さで這ってきます。
あなたは、この影から逃れなければならない。そう直感します。
>BGM: Memorial-Tablet
〈回避〉or【DEX】*3
・成功
あなたが避けたことで、その植物のような影はあなたの横をすり抜ける。しかし、即座に鎌首をもたげてもう一度、あなたを狙うことでしょう。
・失敗
影があなたに絡みつきます。その感触は、まさしく「植物」のそれで。力強く、荒々しく、あなたの体を締め付けます。
HP-1d3
あなたの脳裏に激しくちらつくのは、色鮮やかな花々。あなたの前で花に覆われていった、相模原の姿。
かつての出来事を「繰り返している」かのような錯覚に、自分が「その番」になったかのような感覚にSANc(1/1d6)
その時でした。
たぁん、という乾いた音。
影の植物ははっと我に返ったかのように動きを止め、音もなく影の中に潜り込みます。
>BGM: 停止
そして、その場には静寂が戻りました。
先ほどの音は――銃声?
あなたは音の聞こえた方を振り返りますが、そこに人の姿はありませんでした。
視界を覆っていた網もいつの間にか晴れていて、それは、ひと時のゆめまぼろしであるかのよう。
《2:鏑木を発見》
「おとうさん」
そう言って、少年が駆けていく。
見れば、灰色の髪をした、長身痩躯の男が立っている。
仮眠室で寝ていたはずの、鏑木だ。
「おー、いたいた。……って、あれ、鏡?」
(RP)
《鏑木ロール指針》
・事情を聞かれると「いつもこの夢を見てんだよ」と素直に答える。
・どうして鏡さんがここにいるのかといえば、「俺は目を覚ますと思い出せなくなる。だから、原因を探ってくれる『誰か』を呼んでた」「本当に『誰か』が来てくれるとは思ってなかったが」「どうも俺は何かにとりつかれてるっぽくてな」「日に日に夢の中で起こることが悪化してるんだよな」「お前も見ただろ、あの、超気色悪い網目と、襲ってくる影」「俺は、毎日、あの影に殺されることで目が覚める」
・「別に、俺だけがうんうん唸ってりゃ済むならそれでいいんだが」「嫌な予感がするから、俺の頭がかろうじて正常な間に誰かの助けを借りたかった」(ちらつく、黒い網)「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
・「ただ、お前を呼び込んじまったことで、『こいつ』が警戒してるみてえだな。同じ奴を二度呼び込むことは難しそうだ」「だから、今、解決できなくとも、『持ち帰って』くれないか」「ここで起こったこと、何が影響しているのか、お前のわかる限りでいいから」
その他情報
・「俺がガキのころ暮らしてた街に似てる……、かもしれない」「よく覚えてねえんだよな」
・鏑木少年から「おとうさん」と呼ばれていることについて、鏑木は声を殺して「一応、今は『おとうさん』ってことにしといてくれ」という。「何度説明しても忘れちまうんだ。俺だけが記憶してる」「目覚めちまえば、俺の方が何にも覚えてねえのにな」
・先ほど銃を撃ったのは鏑木。鏡さんのことは見えていなかったが、影が誰かを襲っているのを見つけて、咄嗟に威嚇のために発砲した。ホルスターの銃を見せる。鏡さんは持っていない。
※鏡さんが持っていないのは「鏡さんには撃たないでいてほしい」の意味が強い。これはアイデアあるいは心理学で判断させていい。
・鏑木が同行する。
鏑木少年が「おとうさん、おかあさんに会って」と言い、探索場所に『鏑木家』が追加される。
・鏑木家:古く小さな一軒家。庭は荒れていて、長らく手入れがされていない。
《3:襲撃と目覚め》
あなたたち三人は、()に向かいます。
そこに、再び、覆いかぶさる黒い網――。
鏡さん、あなたは改めてそれを見て、どうも「菌糸」のようだと思うでしょう。
そして、同時に、影という影から現れた草花があなたに襲い掛かってくるでしょう。
銃声。傍らに立つ鏑木が銃を抜いて、あなたに向かってきた影の花を撃ちます。
しかし、その数は減るどころか数を増すばかり。
「あー、こりゃ無理だな」
そう言って、鏑木は幼い自分自身を鏡さんの方に押しやります。
「いくら『舞台装置』だとしても、こいつがどうにかなるのは、気分が悪い」
「俺の目が覚めれば、お前も覚めるだろ」
「――ただ、『何が起こったのか』は、きっちり見届けてくれ」
「俺は覚えてられられないから、お前だけが頼りだ」
判定を行っていきましょう。
鏑木が前に立ったことで、あなたに向かっていた影のほとんどは鏑木に向かうことでしょう。
しかし、それでも、あなたの体にも巻き付こうとする蔦がひとつ。
〈回避〉or【DEX】*3
失敗でHP-1d3
もたげる影が裂け、改めて絡み合い、更に形を凶悪なものにしていきます。
その動きを、あなたは、確かに目に焼き付けて。
〈博物学〉
影のようなそれもまた、景色を覆うそれと同じ、菌糸の塊であるように思います。
先ほどの鏑木の言葉を思い出します。
「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
もちろん、このような奇怪な現象を起こすものなど、地球上には存在しません。
しかし、「その形」を取っているように見える以上は、何らかの類似があってしかるべきです。
あなたは、ふと、「寄生する生物」のことを思い出すでしょう。
例えば、Ophiocordyceps sinensisは、土中の虫に寄生し、その体内の養分を用いて菌糸を張り巡らせ、やがて子実体を作り菌を撒く子囊菌類のきのこの一種です。
Ophiocordyceps sinensis、いわゆる「冬虫夏草」と呼ばれるそれと、鏑木の夢を侵蝕しているこの菌糸は極めて近しい生態を持つように思われます。
そして、鏑木の夢を侵蝕しきったその時には――、虫から生えたそれが菌を撒くように。被害者が増えることを示しているのでは、ないでしょうか。
※失敗した場合は〈知識〉
影のようなそれもまた、景色を覆うそれと同じ、菌糸の塊であるように思います。
先ほどの鏑木の言葉を思い出します。
「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
もちろん、このような奇怪な現象を起こすものなど、地球上には存在しません。
しかし、「その形」を取っているように見える以上は、何らかの類似があってしかるべきです。
あなたの頭に浮かぶのは、虫から生えるキノコ、いわゆる「冬虫夏草」の類。
この菌糸もまた、鏑木の夢を侵蝕しきったその時には――、虫から生えたキノコが菌を撒くように、被害者が増えることを示しているのでは、ないでしょうか。
どうすれば?
あなたはまだ、その答えを持ちません。
……けれど、あなたは一人ではないのです。
「頼んだぞ、鏡」
群れる影の向こうから、声。
そして、何かを押し殺すような呻き声と、何かが折れる音。
SANc(1/1d3)
そして、あなたの意識はすとん、と闇に落ちて。
目を開けば、そこは見慣れた仮眠室。
酷く青い顔をした鏑木が、それでも、何でもない風を装って、「悪い、ちょっと寝過ごした」と声をかけてくるでしょう。
「夢に、鏡が出てきた気がした」
あなたは、忘れる前に二人に伝える必要があるでしょう。
鏑木に何が起こっているのか。
鏑木の夢で知りえたことを。
これはもはや、鏑木一人の問題ではありえないのですから。
【宿題】
次回の根林さんのシナリオまでに、
「鏡さんは根林さんと犬見さんに何を伝えたのか?」
を鏡さんの言葉でまとめていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
【報酬】
鏑木の夢から情報を持ち帰った:SAN+2d3
畳む
#[TRPGシナリオ]
#アフターグロウ・アフターイメージ
CoC6版『庭師は何を口遊む』自陣向けに書いたシナリオ、HO4の鏡 八千草さん向け。
※この文面には『庭師は何を口遊む』のシナリオのネタバレが含まれます。
■個別トレーラー
あなたは今、夕焼け空の下に立っている。……何故か。
つい先ほどまで、あなたは零課の執務室にいた。
ただ、鏑木が「調子が悪いから少し休む」と言ったきり、仮眠室から戻らないため、様子を見に行ったはずだったのだが。
黄昏時の知らない街並みは、静かで、よそよそしくて、あなたを拒むようで。
その時、どこからか、あなたを見つめる視線を感じた。
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■Side: 鏡 八千草/特殊ルール
「あなたは手際よく俊敏性に優れ、多岐にわたる心得がある。」
あなたは、この夕暮れの街においては、その「手際よさ」と「俊敏性」をもって、あらゆる【戦闘技能】【探索技能】【運動技能】をDEX*3(=66)で代替することができる。
※理由としては「夕暮れの街」は「鏑木の精神世界」であるため、鏡さんの本来のスペックに加えて「鏑木がイメージする鏡さん」が反映されているからである。鏑木は鏡さんが「なんでもできる」と思ってるフシがある。ただし、交渉と知識に関しては流石に「鏡さんが持っている範囲」でしかない、ということを理解しているため代替が不可能である模様。
======
さて、鏡 八千草さん。
あなたは今、知らない場所に立っています。
夕暮れ時の住宅街。
しかし、今は昼時のはずで、しかも零課の執務室にいたはずです。
これまでに何があったか思い出そうとすると、まず、鏑木チーフのぼやきが浮かぶでしょう。
鏑木
「なーんか、最近、変な夢ばっか見るんだよな」
そんなことを言っていた鏑木は、近頃、少しばかり調子が悪そうです。
そんな状況が、ここ一週間ほど続いているでしょうか。
鏡さん、あなたは鏑木と何かその件について話したでしょうか?
(以下、鏡さんが望むならRP)
《鏑木ロール指針》
・夢の話は聞かれなければ詳細は答えない。鏑木はよく覚えてないので。
・ただ、「毎回、夕暮れの景色のような気がする」とは答える。「あと……」と、口ごもるようなそぶりを見せるが、「いや、何でもない」と言う。
・問いただせば、「毎回、何かに殺されてる、気がするんだ」と、白状する。「『何』に殺されたのかは思い出せないんだが、何かすっげーリアルな感触が残ってんの。嫌んなっちゃうぜ」とへらへら笑ってみせるが、その顔色は酷く悪い。
ともあれ、零課チーフ・鏑木は最近はずっとこんな調子だったのです。
常日頃から精神力ひとつで稼動してるような男なので、ぼやきつつもなんだかんだ仕事はこなしていたのですが。
今日に限って、昼食時、ふらふらと仮眠室に向かいながら、鏑木は鏡さんに言いました。
「悪い、調子が悪いから少し休む」
「鏡、もし時間が過ぎても俺が起きてこなかったら、叩き起こして構わねえから」
……そして、昼の休みが終わっても起きてこなかったんですね。
仕事させるにせよ、帰らせるにせよ、声をかけねばなりません。
かくして、仮眠室に向かった……、ような、記憶はあるのですが。
あなたは、今、知らない住宅街に、一人立っています。
ひどく静かで、車の音や人の声や足音、風の音も聞こえません。
異様な状況にSANc(0/1)
……その時、あなたは視線を感じます。
別に目星とか聞き耳とかは必要ありません、その正体も明らかなので。
ふ、とあなたが視線を向けた先、道の途中に何者かが立っています。
ひとりの少年です。
(立ち絵を提示)
あなたが気づいたことに向こうも気づいたのでしょうか、びくりと震えますが、逃げはしません。
……近づいてもこないですが。/
《以下フリースタイル》
鏑木少年と出会う。鏑木少年が「父親(精神世界を探索する鏑木)を探している」ことを伝え、鏡さんに協力してもらう形にもっていく。
《鏑木少年ロール指針》
・見た目は小学校高学年~中学一年生くらい(聞かれれば「じゅっさい(=10歳、小学五年生)」と答える)。背は高め(155~160くらい)だがひどく痩せている。フードから覗く髪と目は灰色で、肌の色は薄い。鏑木と同じ特徴。
・一人称は「おれ」。ひらがな多めのたどたどしい口調で喋る。(精神的に見た目・実年齢より幼い)
・最初は酷くおびえている。視線が合わないことに気づかせてもいい。
・いじめない、とわかったら少し明るく喋るようになる。喋り方はわやわやで、相変わらず視線は合わないが。
・やや頭が悪いというか相手の話が半分くらい分かっていないような素振りを見せる。INTというよりはEDUが低いということが伝わるといいな。
・話がある程度落ち着いたところで「おとうさんを探している」ということを伝えること。詳しく聞くと、父親は家にいないこと、父親のことはよく知らないこと、その上で、先程父親らしき人物を見つけて追いかけてきたことを語る。父親と判断した理由は「おれににてる」から。
・父親を探している理由は「母親に会わせたい」から。母親は寂しそうで、いつも父親の話をしている、という話を付け加えてもいい。
・父親とおぼしき人物は、背が高くて眼鏡をかけてた、という証言をする。詳しく聞けば確か黒いシャツに赤いベストを着てて、ズボンの色は灰色だったと思う、という説明になるかな。適宜状況に合わせて。
《やってもいい判定》
〈目星〉
(成功・失敗にかかわらず)
とりあえず、この子は鏑木によく似てますね。なんか日本人離れした珍しい見た目してますからね、あのチーフ。
(成功)
あと、やや、右手をかばうような動きをしてますね。怪我をしているのかもしれません。
〈アイデア〉
それ、父親というか、さっき仮眠室で寝てたはずの鏑木なのでは?
ただ、鏑木に子供がいるという話は聞いたことがないですね。
(名前を聞いていれば子供鏑木も鏑木健太と名乗ってるのでここはまあ適度に調節して)
鏑木なら、この街のこと、自分の状況のこと、何か知っているかもしれません。
《探索》
どうやら、この街の中に、鏑木がいるようです。
……まあ、この少年もどうも鏑木みたいですが。
状況はよくわかりませんが、とりあえず、鏑木をとっ捕まえて話を聞いた方がよさそうです。
【探索箇所】
・住宅街:夕暮れの街並み。家々の扉は閉ざされており、人の気配はない。
・川沿い:家々の間から土手が見える。おそらく川が流れているのだろう。
・トンネル:住宅街の道の先にはトンネルの入り口がある。その先は暗く、何も見えない。
どこに向かっても出来事の起こる順番は変わらないが、以下の描写を挟む。
《1:影に追われる》
辺りを見渡す。何かないか――と思った時、視界に「何か」がふっと重なり世界が暗くなる。
>BGM: 停止
景色を覆うような、黒い網のような。
もしくは……。
〈博物学〉
(成功)
それは「菌糸」のように見えたかもしれません。
ただ、あなたの知識にはない種類であるし、そもそも、目に映る景色全体を覆う菌糸など地球上には存在しないでしょう。
その時、ずるり、視界の隅で何かがうごめく。
(場所に合わせた描写)の影と思われていたそれは、あなたの前で引き伸ばされ、歪み、生い茂り、花を咲かせる。
それは、あの教会地下で見た「地獄の植物」に、あまりにもよく似て――。
あり得ざる光景に加えて、罪と恐怖の記憶が呼び起こされ、SANc(1/1d3)
それは、影のようでありながら、確かな質量を持っているように見えます。
刹那の恐怖に身を竦めたところで、あなた目掛けて、恐るべき素早さで這ってきます。
あなたは、この影から逃れなければならない。そう直感します。
>BGM: Memorial-Tablet
〈回避〉or【DEX】*3
・成功
あなたが避けたことで、その植物のような影はあなたの横をすり抜ける。しかし、即座に鎌首をもたげてもう一度、あなたを狙うことでしょう。
・失敗
影があなたに絡みつきます。その感触は、まさしく「植物」のそれで。力強く、荒々しく、あなたの体を締め付けます。
HP-1d3
あなたの脳裏に激しくちらつくのは、色鮮やかな花々。あなたの前で花に覆われていった、相模原の姿。
かつての出来事を「繰り返している」かのような錯覚に、自分が「その番」になったかのような感覚にSANc(1/1d6)
その時でした。
たぁん、という乾いた音。
影の植物ははっと我に返ったかのように動きを止め、音もなく影の中に潜り込みます。
>BGM: 停止
そして、その場には静寂が戻りました。
先ほどの音は――銃声?
あなたは音の聞こえた方を振り返りますが、そこに人の姿はありませんでした。
視界を覆っていた網もいつの間にか晴れていて、それは、ひと時のゆめまぼろしであるかのよう。
《2:鏑木を発見》
「おとうさん」
そう言って、少年が駆けていく。
見れば、灰色の髪をした、長身痩躯の男が立っている。
仮眠室で寝ていたはずの、鏑木だ。
「おー、いたいた。……って、あれ、鏡?」
(RP)
《鏑木ロール指針》
・事情を聞かれると「いつもこの夢を見てんだよ」と素直に答える。
・どうして鏡さんがここにいるのかといえば、「俺は目を覚ますと思い出せなくなる。だから、原因を探ってくれる『誰か』を呼んでた」「本当に『誰か』が来てくれるとは思ってなかったが」「どうも俺は何かにとりつかれてるっぽくてな」「日に日に夢の中で起こることが悪化してるんだよな」「お前も見ただろ、あの、超気色悪い網目と、襲ってくる影」「俺は、毎日、あの影に殺されることで目が覚める」
・「別に、俺だけがうんうん唸ってりゃ済むならそれでいいんだが」「嫌な予感がするから、俺の頭がかろうじて正常な間に誰かの助けを借りたかった」(ちらつく、黒い網)「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
・「ただ、お前を呼び込んじまったことで、『こいつ』が警戒してるみてえだな。同じ奴を二度呼び込むことは難しそうだ」「だから、今、解決できなくとも、『持ち帰って』くれないか」「ここで起こったこと、何が影響しているのか、お前のわかる限りでいいから」
その他情報
・「俺がガキのころ暮らしてた街に似てる……、かもしれない」「よく覚えてねえんだよな」
・鏑木少年から「おとうさん」と呼ばれていることについて、鏑木は声を殺して「一応、今は『おとうさん』ってことにしといてくれ」という。「何度説明しても忘れちまうんだ。俺だけが記憶してる」「目覚めちまえば、俺の方が何にも覚えてねえのにな」
・先ほど銃を撃ったのは鏑木。鏡さんのことは見えていなかったが、影が誰かを襲っているのを見つけて、咄嗟に威嚇のために発砲した。ホルスターの銃を見せる。鏡さんは持っていない。
※鏡さんが持っていないのは「鏡さんには撃たないでいてほしい」の意味が強い。これはアイデアあるいは心理学で判断させていい。
・鏑木が同行する。
鏑木少年が「おとうさん、おかあさんに会って」と言い、探索場所に『鏑木家』が追加される。
・鏑木家:古く小さな一軒家。庭は荒れていて、長らく手入れがされていない。
《3:襲撃と目覚め》
あなたたち三人は、()に向かいます。
そこに、再び、覆いかぶさる黒い網――。
鏡さん、あなたは改めてそれを見て、どうも「菌糸」のようだと思うでしょう。
そして、同時に、影という影から現れた草花があなたに襲い掛かってくるでしょう。
銃声。傍らに立つ鏑木が銃を抜いて、あなたに向かってきた影の花を撃ちます。
しかし、その数は減るどころか数を増すばかり。
「あー、こりゃ無理だな」
そう言って、鏑木は幼い自分自身を鏡さんの方に押しやります。
「いくら『舞台装置』だとしても、こいつがどうにかなるのは、気分が悪い」
「俺の目が覚めれば、お前も覚めるだろ」
「――ただ、『何が起こったのか』は、きっちり見届けてくれ」
「俺は覚えてられられないから、お前だけが頼りだ」
判定を行っていきましょう。
鏑木が前に立ったことで、あなたに向かっていた影のほとんどは鏑木に向かうことでしょう。
しかし、それでも、あなたの体にも巻き付こうとする蔦がひとつ。
〈回避〉or【DEX】*3
失敗でHP-1d3
もたげる影が裂け、改めて絡み合い、更に形を凶悪なものにしていきます。
その動きを、あなたは、確かに目に焼き付けて。
〈博物学〉
影のようなそれもまた、景色を覆うそれと同じ、菌糸の塊であるように思います。
先ほどの鏑木の言葉を思い出します。
「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
もちろん、このような奇怪な現象を起こすものなど、地球上には存在しません。
しかし、「その形」を取っているように見える以上は、何らかの類似があってしかるべきです。
あなたは、ふと、「寄生する生物」のことを思い出すでしょう。
例えば、Ophiocordyceps sinensisは、土中の虫に寄生し、その体内の養分を用いて菌糸を張り巡らせ、やがて子実体を作り菌を撒く子囊菌類のきのこの一種です。
Ophiocordyceps sinensis、いわゆる「冬虫夏草」と呼ばれるそれと、鏑木の夢を侵蝕しているこの菌糸は極めて近しい生態を持つように思われます。
そして、鏑木の夢を侵蝕しきったその時には――、虫から生えたそれが菌を撒くように。被害者が増えることを示しているのでは、ないでしょうか。
※失敗した場合は〈知識〉
影のようなそれもまた、景色を覆うそれと同じ、菌糸の塊であるように思います。
先ほどの鏑木の言葉を思い出します。
「この網が俺の夢全体に広まった時、最悪なことが起こる気がする」
もちろん、このような奇怪な現象を起こすものなど、地球上には存在しません。
しかし、「その形」を取っているように見える以上は、何らかの類似があってしかるべきです。
あなたの頭に浮かぶのは、虫から生えるキノコ、いわゆる「冬虫夏草」の類。
この菌糸もまた、鏑木の夢を侵蝕しきったその時には――、虫から生えたキノコが菌を撒くように、被害者が増えることを示しているのでは、ないでしょうか。
どうすれば?
あなたはまだ、その答えを持ちません。
……けれど、あなたは一人ではないのです。
「頼んだぞ、鏡」
群れる影の向こうから、声。
そして、何かを押し殺すような呻き声と、何かが折れる音。
SANc(1/1d3)
そして、あなたの意識はすとん、と闇に落ちて。
目を開けば、そこは見慣れた仮眠室。
酷く青い顔をした鏑木が、それでも、何でもない風を装って、「悪い、ちょっと寝過ごした」と声をかけてくるでしょう。
「夢に、鏡が出てきた気がした」
あなたは、忘れる前に二人に伝える必要があるでしょう。
鏑木に何が起こっているのか。
鏑木の夢で知りえたことを。
これはもはや、鏑木一人の問題ではありえないのですから。
【宿題】
次回の根林さんのシナリオまでに、
「鏡さんは根林さんと犬見さんに何を伝えたのか?」
を鏡さんの言葉でまとめていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
【報酬】
鏑木の夢から情報を持ち帰った:SAN+2d3
畳む
#[TRPGシナリオ]
#アフターグロウ・アフターイメージ
迷鳥回視「回転木馬」
お題:まわる
#dounats_odai
人を背に載せ、賑やかな電飾を纏ってぐるぐる回る、つくりものの馬に馬車。「乗る?」「乗りたいのか?」「一緒なら」「断る」回るだけで何が楽しいのか、と思うし、何より。「仕事中だろ」「真面目だなあ」回転木馬から視線を外し、容疑者を脳裏に描く。人の海に飛び込んだ、ただ一人に狙いを定める。
お題:まわる
#dounats_odai
人を背に載せ、賑やかな電飾を纏ってぐるぐる回る、つくりものの馬に馬車。「乗る?」「乗りたいのか?」「一緒なら」「断る」回るだけで何が楽しいのか、と思うし、何より。「仕事中だろ」「真面目だなあ」回転木馬から視線を外し、容疑者を脳裏に描く。人の海に飛び込んだ、ただ一人に狙いを定める。
知らない走馬灯
お題:まわる
#dounats_odai
目が回る。世界が回る。
走馬灯、という言葉がある。死の間際に今までの記憶が次々と蘇ること。だけどこれは誰の記憶だろう。アタシのじゃない、って思うのに脳裏に蘇る、色鮮やかな世界、気味の悪い世界、言葉にもできない『異界』の光景。アタシが立つ『こちら側』じゃない、頭でわかっていても、知らないはずの風景が、足元まで侵食してきて。
ぐい、と、手を引かれる。その手のぬくもりを確かだと思った時、視界がぱっと晴れる。
見慣れた研究室。見慣れた白衣の仲間たち、それから、手錠をかけられた手で、咄嗟にアタシの手を握った『生きた探査機』。
「ありがと、X」
この頭はとうにおかしくなっている。この目は、ここにいながら、ここにはないものが映る。それでも、アタシの頭と目がここにはないものを求める連中に必要とされている限り。アタシの手を握ったそいつの手を握り返して、アタシが、まだここにいることを、確かめる。
ペン:LAMY「LAMY safari/ピナコラーダ」
インク:石丸文行堂「カラーバーインク/モッキンバード」
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#てがきのひとひら
お題:まわる
#dounats_odai
目が回る。世界が回る。
走馬灯、という言葉がある。死の間際に今までの記憶が次々と蘇ること。だけどこれは誰の記憶だろう。アタシのじゃない、って思うのに脳裏に蘇る、色鮮やかな世界、気味の悪い世界、言葉にもできない『異界』の光景。アタシが立つ『こちら側』じゃない、頭でわかっていても、知らないはずの風景が、足元まで侵食してきて。
ぐい、と、手を引かれる。その手のぬくもりを確かだと思った時、視界がぱっと晴れる。
見慣れた研究室。見慣れた白衣の仲間たち、それから、手錠をかけられた手で、咄嗟にアタシの手を握った『生きた探査機』。
「ありがと、X」
この頭はとうにおかしくなっている。この目は、ここにいながら、ここにはないものが映る。それでも、アタシの頭と目がここにはないものを求める連中に必要とされている限り。アタシの手を握ったそいつの手を握り返して、アタシが、まだここにいることを、確かめる。
ペン:LAMY「LAMY safari/ピナコラーダ」
インク:石丸文行堂「カラーバーインク/モッキンバード」
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#てがきのひとひら
モッキンバード/不知火 諒(しらぬい・りょう)
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「ご存じでしょう? アタシは『秘密』ってぇやつが大好きなの。それが厳重に秘匿されてれば、それだけ魅力的!」
「天才!!!!! アタシってば天才ね!!!!!」
「ハロー・ワールド!」
35歳、男性、157cm
初出はCoC6版『かいぶつたちとマホラカルト』HO魔女。
陽気でかしましいオネエ言葉のブラックハッカー。知識欲が旺盛で、本人基準で「面白いこと」「刺激」を追い求めている。
派手な服に加えて派手なウィッグや色眼鏡、顔にペイントを施すなど、とにかく見た目からしてうるさいがこれは変装半分趣味半分。本来は小柄で貧相なぱっとしない姿の男。目だけはきらきらしてる。
犯罪者組織『Greenwood』の諜報役だがアジトにいることは少なく、基本的には仕事のときだけ顔を出す。あとたまにお土産を持ってくる。
明るいお調子者、絵に描いたようなルーニーだが、その「絵に描いたようなルーニー」というポーズの裏でほとんどの相手を低能と見下す傲慢なインテリらしさも垣間見える。
とはいえ基本的にはお人好しの世話焼きで、特に身内にはお節介になりがち。インテリらしく「教育」には熱心である。その根っこの人のいい性質から「犯罪者やめろ」コールが後を絶たない。
なお表の顔はベンチャー企業の社長。IT企業ではあり自分でも開発したもので特許を取ったりしているが、組み込み系の開発なのでつまりハッカーとしての活動は単なる趣味。
■蛇足
秘匿受け取ったあたりから「表の顔で社長やりたい!」って言ってた。どうした?
『無名夜行』のエンジニアの並行存在。こっちは鏑木よりかなり近しさがある。
#TRPG
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「ご存じでしょう? アタシは『秘密』ってぇやつが大好きなの。それが厳重に秘匿されてれば、それだけ魅力的!」
「天才!!!!! アタシってば天才ね!!!!!」
「ハロー・ワールド!」
35歳、男性、157cm
初出はCoC6版『かいぶつたちとマホラカルト』HO魔女。
陽気でかしましいオネエ言葉のブラックハッカー。知識欲が旺盛で、本人基準で「面白いこと」「刺激」を追い求めている。
派手な服に加えて派手なウィッグや色眼鏡、顔にペイントを施すなど、とにかく見た目からしてうるさいがこれは変装半分趣味半分。本来は小柄で貧相なぱっとしない姿の男。目だけはきらきらしてる。
犯罪者組織『Greenwood』の諜報役だがアジトにいることは少なく、基本的には仕事のときだけ顔を出す。あとたまにお土産を持ってくる。
明るいお調子者、絵に描いたようなルーニーだが、その「絵に描いたようなルーニー」というポーズの裏でほとんどの相手を低能と見下す傲慢なインテリらしさも垣間見える。
とはいえ基本的にはお人好しの世話焼きで、特に身内にはお節介になりがち。インテリらしく「教育」には熱心である。その根っこの人のいい性質から「犯罪者やめろ」コールが後を絶たない。
なお表の顔はベンチャー企業の社長。IT企業ではあり自分でも開発したもので特許を取ったりしているが、組み込み系の開発なのでつまりハッカーとしての活動は単なる趣味。
■蛇足
秘匿受け取ったあたりから「表の顔で社長やりたい!」って言ってた。どうした?
『無名夜行』のエンジニアの並行存在。こっちは鏑木よりかなり近しさがある。
#TRPG
CoC6版『庭師は何を口遊む』自陣向けに書いたシナリオ、HO2の根林 久雄さん向け。
※この文面には『庭師は何を口遊む』のシナリオのネタバレが含まれます。
■個別トレーラー
「二人とも、話を聞く体勢になってくれてありがとう」
鏡八千草の話は、不可解ながらも現在の鏑木の状況には合致していた。
しかし、「何故」そうなったのか、そして「どうすれば」解消できるのか。
それらは、あなたでなければ調べあげることは難しい。
鏑木が悪夢を見ようが知ったことではないが、零課の仕事が滞るどころか、
明確な被害が出る可能性を知った以上、見て見ぬふりもできない。
======
■Side: 根林 久雄/特殊ルール
「あなたは天才だ。こと機械に於いて、右に出るものは居ない。」
あなたは、本シナリオにおいて特定の【抵抗表】を振る際、その天才性をもって〈コンピューター〉と〈電子工学〉の合計値/10(端数切り捨て)を能動・受動の値として使用することができる。
あなたは〈コンピューター〉90、〈電子工学〉31のため【抵抗表】に使用できる値は12となる。
======
さて、根林 久雄さん。
あなたは今、零課の資料保管庫で鏡さんと向かい合っています。
あなたの傍らには犬見さんもいます。
鏑木? 鏑木はですね。
鏡さんがお二人を呼んだ時に「何なに? 何の話?」ってのこのこ寄ってきたんですが。
「チーフは仕事が溜まっているでしょう。そちらを済ませてからにしてください」
と、鏡さんに一刀両断され、すごすご自席に戻っていきました。この班の力関係がよくわかりますね。
ともあれ、鏡さんはいたって真剣な――緊張感に満ちた表情で、あなた方に向き合っています。
どうも、いい話ではなさそうだ、と、思うことでしょう。
あなた方二人に向けて、鏡さんは声を潜めて話を始めます。
(鏡さんからの宿題の文面を読み上げ)
以下質疑。鏡さんの知ってる範囲でならあざらしが答えること。
適度なところで切り上げること。
保管庫から出たところで、鏑木から声がかかる。
「鏡、犬見、悪いがちょっと今から出てくれねぇか」
「応援の要請だ。近頃多いんだよなぁ」
「俺もちょいと上から呼ばれてっから、出頭してくる」
出頭って言うな。
「根林、二人のサポートは頼んだぜ」
というわけで、零課の執務室には根林さん、あなた一人が残されました。
鏑木から預かった情報をざっと見る限り、普段の仕事に比べたらどうってことはない内容です。
あなたの腕にかかれば、サポートは十二分にできるでしょう。
その片手間に調査をすることも、可能であると思われます。
そう、鏑木が悪夢を見ようが知ったことではありません、が。
零課の仕事が滞るどころか、明確な被害が出る可能性を知った以上、見て見ぬふりもできません。
……全く、あのチーフは、よくよく厄介ごとを抱え込むものです。
シーン変更:コンピューター
【調査項目】
1:鏑木が悪夢を見るようになったきっかけ
2:繰り返す悪夢の噂
3:冬虫夏草に似た性質の怪異
1:鏑木が悪夢を見るようになったきっかけ
鏑木が悪夢の話をするようになったのは、一週間ほど前からだったように思います。
鏡さんも「現実でのここ一週間の不調」と言っていたので、大体間違いなさそうです。
その上で、一週間ほど前に鏑木に何が特別なことがあったか、思い出してみようとします。
〈アイデア〉
基本情報
近頃、あなた方零課は「失踪事件」について調査しています。
これは本来は零課の仕事ではないのですが、他部署の応援というやつです。
事件の概要としては、前触れもなく失踪してしまった男性の行方の調査です。
(その男性の氏名や詳細については当シナリオには無関係のため割愛し、以降「失踪者」とだけ表記します)
失踪者と同様の「前触れのない失踪」が同一の地域で数件報告されていますが、未だその行方はつかめていません。
成功なら以下情報を開示、失敗していたら
〈図書館〉or〈コンピューター〉で追加調査が可能
一週間前、別部署からの応援要請を受け、捜査に当たったのは鏑木と犬見さんです。
失踪者の自宅に赴きましたが、行き先の手がかりを見つけることはできませんでした。
ただ、直前までの生活の痕跡があり、何者かに侵入されたような痕跡もなかったようです。
持ち物も全て部屋に残されており、これらに手を付けられた様子もありません。
それこそ一瞬前までベッドで寝ていて、そこから突然「消えた」かのような異様さだ、と鏑木がぼやいていたのを思い出せるでしょう。
また、失踪者の手帳が鞄の中に残されており、その手帳は既に押収されています。
内容としてはごく普通の仕事のメモとちょっとした日常の記録と思われましたが、失踪から数日前の日付で「ここしばらくずっと嫌な夢を見ている」という記載がありました。
2:繰り返す悪夢の噂
夢、というものにまつわる話はいくつも見つかります。
学術的な話から、オカルト的な話まで。それこそ「前世の記憶が~」とか「運命の人が~」とか、関係ないものもたくさん引っ掛かって辟易するでしょう。
さて、その中で「繰り返す悪夢」に絞った場合、ここ数ヶ月のうちにいくつか興味深い報告があることがわかります。
自分の過去の思い出の風景の中で殺され続ける夢を見ている、そんな報告がSNSにちらほら上がっています。
また、それらの報告の数日後には、ぱたりとSNSの更新が止まっています。
もし、これがチーフと同じ状況だとすれば……?
SANc 0/1
3:冬虫夏草に似た性質の怪異
まず、冬虫夏草とは何か、ということについて調べてみれば、以下のような情報を得られるでしょう。
冬虫夏草/Ophiocordyceps sinensis
冬虫夏草(とうちゅうかそう)は、子囊菌類のきのこの一種で、土中の昆虫類に寄生した菌糸から地上に子実体を作る。中医学・漢方の生薬や、薬膳料理・中華料理などの素材として用いられる。
(Wikipedia『冬虫夏草』 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%AC%... 2024/09/26現在)
その上で、調査が可能です。
〈オカルト〉
基本情報
人の精神に寄生する怪異については様々な噂が存在します。
脳の中に入り込み、人間の記憶を読み取り、影響を与える昆虫のような姿のもの、だとか。
実はあまねく人類の意識の中に住み着いており、人類が自覚することはできない存在、だとか。
成功
しかし、「人の精神に住まい、宿主の精神を食い尽くした時点で胞子を撒く」という性質の怪異は確認されていないことがはっきりします。
似たような噂はちらほらありますが、完全に一致する特徴のものは観測されていない、ということでしょう。
失敗
しかし、「人の精神に住まい、宿主の精神を食い尽くした時点で胞子を撒く」という性質の怪異について、なかなか一致する情報は得られません。
(両方調べ終わったところで)
さて、インターネット上でオカルトの噂を調べていると、ひとつ、興味深い噂を見かけます。
何でも今や廃れつつある匿名掲示板の片隅に、「猫の写真一枚で何でも教えてくれるスレ」が存在するとか。
その噂自体がややオカルトじみてますが、現時点で他に頼れるものもありません。
根林さんなら、すぐにその所在を突き止めることができるでしょう。
>「猫の写真一枚で何でも教えてくれるスレ」に向かう
その掲示板のスレッドには、多数の猫の写真が溢れています。かわいいですね。
また、以下のルールが提示されています。
1:スレに猫の写真を貼りさえすれば質問はスレに書き込むでも、掲示板に書かれたメアドへの送付でもOK
2:自ら撮影、あるいは譲り受けた猫の写真であること。拾い物は不可
3:連絡先(メール、各種SNSのDM等個人的なやり取りが可能なもの)を明記すること
実際、ルールに反した拾い物の猫写真は即座に削除されるようです。スレ主、何者?
猫の写真の入手手段はお任せします。
ちなみに、最近署の周辺でもやけに人懐こい三毛猫が見かけられています。
余談として、執務室暮らしの鏑木が夜な夜なその猫に威嚇していたところが目撃されています。
鏑木、動物は好きなのですが接近されると威嚇せずにはいられないので……。
>猫の写真を入手
猫の写真と共に情報を求める旨を送付すれば、即座に返事がきます。
ling_nekonekoとか何かすげー適当なアカウントだと思います。
『はじめまして! 素敵な猫のお写真ありがとう。こちらは警察の猫ちゃんだよね? 近頃住み着いたみたいだよね』
『知りたいことはなんでも。もちろん、「全て」がわかるほど万能ではないけど』
『それでも、君の質問にはだいたい答えられるよ』
======
◆冬虫夏草の怪異
人の精神世界に住み着く怪異。
胞子の形で宿主に取りつき、宿主の記憶から夢の世界を構築し、その内部で増殖する。
宿主からは「思い出の風景の中で、延々と殺され続ける悪夢」のように思われる。
やがて宿主の精神が怪異に屈した時、怪異は宿主の精神を食らいつくし、宿主は肉体ごと現実世界から消失する。
消失の際、怪異は不可視の胞子を撒くことで周辺の人間に取りつき、再び夢の世界に根付くことで勢力を拡大する。
ごく最近、見出された怪異であり、書籍やネットで情報を得ることは難しい。
また、発見された例が少なすぎるため現時点でこの怪異に名称は存在しない。
======
『ごく最近の怪異、とはいえ、近頃多発している失踪事件はこれが原因だと思うんだよね』
『本当は対策も知ってる。でも、言いづらい理由がある』
『それにさ、君だって知っているだろう? この手の怪異は「ルール」さえ広まってしまえばどうってことはない』
『妖怪だって都市伝説だって、人の中で流布されるにつれてどんどん弱点がつけられていくし、解釈が進められていく。そうして、怪異は怪異でなくなっていく。こいつもその例に漏れないはずだ』
『ただ、君たちはそれを待つには時間が足りない……、それもそうだろうね』
『そうだな、もしこれ以上を「知りたい」なら、ボクと勝負してくれないかな、「ゼロ」の天才メカニック?』
『お察しの通り、ボクもそれなりに天才を標榜する「魔法使い(Wizard)」でね』
『君の知りたいことは、ボクのお城にぜーんぶ隠してるのさ』
『さあ、君のやる気と、そのやる気を現実にするための能力を、ボクに見せてよ!』
「猫スレの主」とのハッキング勝負になります。
猫スレの主が隠している情報にアクセスするための判定です。
======
◆猫スレの主との勝負
〈コンピューター〉/10(端数切り捨て)を能力値相当として【抵抗表】で勝負します。
今回はハッキングを「仕掛ける」根林さんが能動側、猫スレの主が受動側として扱います。
これを3回振り、2回以上成功した場合根林さんの勝利となります。
======
また、特殊ルールを公開します。
今回の【抵抗表】の判定は特殊ルールが適用可能です。
そのため、根林さんの使用できる値は12となります。
猫スレの主の〈コンピューター〉は95のため使用できる値は端数切り捨てで9。
つまりRESB(12-9)で判定を行っていただきます。
勝利
『さすが~。楽しいゲームをありがとう!』
『それに、その「腕」があれば、きっと何とかできるだろう』
『君もオカルトに精通していれば当然知ってるんじゃないかな。「呪詛を破る」には、高いリスクがつきものだ。失敗すれば、呪詛はさらに凶悪さを増して辺りを侵蝕し、破らなかった時よりも被害が拡大しかねない』
『それはもちろん、この手の怪異にも共通している』
『だから、ある種の腕前が必要なんだ。確実に呪詛破りを成功させる腕、仮に失敗してもねじ伏せるだけの腕。君にはそれがあるんだろうよ』
猫スレの主のデータベースにアクセスすれば、これらの情報が得られるでしょう。
======
◆冬虫夏草の怪異:対策
1:祓い手が宿主の夢に潜り、怪異を祓う特定の術式を埋め込む。
2:夢の中の宿主を、怪異に殺される前に殺害する。
3:怪異が消滅するまで時間を稼ぐ。
======
『この怪異は、どうもプログラムめいていてね。「夢の中の宿主」を殺しては夢をリセットする、という挙動をしているけれど、その一連の動作にバグを発生させたとき、怪異が消滅し宿主が生き残ったという事例の報告がある』
『とはいえ、極めてリスキーだ。1を失敗すれば怪異は警戒して以降の難易度が上がるだろう。2は、怪異のルーチンをバグらせるために必須の手続きだけど、祓い手にも宿主にも負担がかかる。下手したらこれで宿主が死ぬ可能性もある』
『2を成功させれば、怪異はバグって自己破綻を起こし消滅する。ただ、その際に怪異は宿主の夢と、夢に入り込んだ祓い手をめちゃくちゃにしようとするだろう。……それに耐えきる必要がある』
『ああ、あと、祓い手は「一人」である必要はないよ』
『実際、夢の中に入れる時間はそう長くないだろうしね、一回の試行のタイムリミットは「夢の中の宿主が怪異に殺されるまで」だから』
『術式を仕掛けるのに一人。怪異を消滅させる手続きに一人。そんなところだろう』
(あざらし注:根林さんには1の儀式、犬見さんに2と3の儀式をお願いします)
『君に、術式を教えておく。夢の中に……、そうだな、三箇所、あるいは四箇所くらい埋め込めると怪異が消滅する際の余波を幾分防げると思う。宿主の記憶に強く焼き付いてる場所に埋め込むと効果的だと思うよ』
======
◆術:目覚めの楔
猫スレの主が教えてくれた、冬虫夏草の怪異が発生させる「夢」に楔を打ち込む術式。
MPを1d3消費することで使用可能、失敗した場合追加でMP1d3消費で再挑戦可能。
MPが0になった際には夢から追い出される。また、現在MPは1に戻る。
一種のプログラムの形をしており、怪異との〈コンピューター〉/10(端数切り捨て)を基準とした【抵抗表】判定を成功させる必要がある。
術者が能動、怪異が受動となり、怪異の能力値はその際開示される。
※当シナリオの特殊ルールが適用可能。
======
『それじゃ、グッドラック、根林サン、それから「ゼロ」の皆々様』
その時点で鏑木が一旦帰ってくる。
そして一言二言会話をしたらふらふらと仮眠室の方に向かう。何かそろそろ限界っぽいね。
◆前回のあらすじ
根林さんは、鏡さんから鏑木が「自分が殺される悪夢」に苦しんでいることを聞かされます。
また、それが何らかの不可解な存在による影響であるらしい、ということも。
それは一週間前に捜査を担当した失踪事件とも無関係ではなさそうで、放置しておけば鏑木もまた突然この世から姿を消し、かつ同じ症状を周囲にばら撒くであろうことがわかります。
実家の猫の写真と引き換えに「冬虫夏草の怪異」の情報を得た根林さんは、鏑木の夢に入り込み、その目で怪異を目にしたわけですが――。
根林さんは、その目で「冬虫夏草の怪異」を目にすることで、この怪異を祓うにはどうも三つの手順が必要であるらしい、ということに気づきました。
猫の写真と交換で得た情報と総合するに、この怪異は、どうもプログラムめいた存在である、ということ。
「夢の中の宿主」を殺しては夢をリセットすることを繰り返す、という挙動であるなら、その挙動の中にイレギュラーな動作を差し込めば、怪異のルーチンをバグらせることができるのではないか、ということ。
ただ、そのためには、以下のリスクがあるということも、根林さんには理解できるでしょう。
1:祓い手が宿主の夢に潜り、怪異を払う特定の術式を埋め込む。
これは怪異を祓い切るために必須ではないものの、怪異の影響力を削ぎ、以降の手続きで怪異に宿主と祓い手が害される可能性を下げるものです。
ただし、失敗すれば怪異は警戒して以降の難易度が上がることになるでしょう。
2:夢の中の宿主を、怪異に殺される前に殺害する。
怪異のルーチンをバグらせるために必須の手続きです。
「宿主を殺して夢をリセットする」のが怪異のルーチンであるなら、怪異に殺される前に宿主を殺害することで、「ありえない」挙動を発生させることが可能でしょう。
しかし、祓い手にも宿主にも負担がかかります。この手続きで宿主が死ぬ可能性もあるでしょう。
3:怪異が消滅するまで時間を稼ぐ。
2を成功させれば、怪異はバグによる自己破綻を起こし消滅するでしょう。
ただし、その際に怪異は宿主の夢と、夢に入り込んだ祓い手をめちゃくちゃにしようとするでしょう。宿主と祓い手はそれに耐えきる必要があります。
また、これらの手続きを全て一度の夢で行うのは難しいということも理解できるでしょう。
しかし、祓い手は根林さん一人である必要はありません。
「後に繋ぐ」ということを意識してもいいでしょう。
1の手続きに必要な儀式を開示します。
このプログラムを、夢の中に三箇所、あるいは四箇所くらい埋め込めると怪異が消滅する際の余波を幾分防げる、そう根林さんは思うでしょう。
この夢の中に、それぞれ位置を変えて仕掛けられるとよいのですが、果たしてそのような「場所」があるでしょうか。
……もしかすると、その「場所」については。
今、あなたの目の前にいる、どこかで見たような顔の少年が、知っているかもしれませんが。
フードの少年は、電信柱の陰から恐る恐るあなたをうかがっています。
《以下フリースタイル》
鏑木少年と出会う。鏑木少年に協力を求めれば、最初は警戒を見せるがやがて協力してくれる。
《鏑木少年ロール指針》
・見た目は小学校高学年~中学一年生くらい(聞かれれば「じゅっさい(=10歳、小学五年生)」と答える)。背は高め(155~160くらい)だがひどく痩せている。フードから覗く髪と目は灰色で、肌の色は薄い。鏑木と同じ特徴。
・一人称は「おれ」。ひらがな多めのたどたどしい口調で喋る。(精神的に見た目・実年齢より幼い)
・最初は酷くおびえている。視線が合わないことに気づかせてもいい。
・いじめない、とわかったら少し明るく喋るようになる。喋り方はわやわやで、相変わらず視線は合わないが。
・やや頭が悪いというか相手の話が半分くらい分かっていないような素振りを見せる。INTというよりはEDUが低いということが伝わるといいな。
・話がある程度落ち着いたところで「おとうさんを探している」ということを伝えること。詳しく聞くと、父親は家にいないこと、父親のことはよく知らないこと、その上で、先程父親らしき人物を見つけて追いかけてきたことを語る。父親と判断した理由は「おれににてる」から。
・父親を探している理由は「母親に会わせたい」から。母親は寂しそうで、いつも父親の話をしている、という話を付け加えてもいい。
・父親とおぼしき人物は、背が高くて眼鏡をかけてた、という証言をする。詳しく聞けば確か黒いシャツに赤いベストを着てて、ズボンの色は灰色だったと思う、という説明になるかな。適宜状況に合わせて。
根林さんが介入を行おうとしているのに気づいたのでしょうか。
ざわり、と、周囲の影がざわめきます。
【抵抗表】判定を行います。
根林さんは能動側で12、怪異は受動側で5になります。
======
ここからは何も書いてなかったので、完全にアドリブで進行していました。
======
【宿題】
次回の犬見さんのシナリオまでに、
「根林さんは犬見さんに何を伝えたのか?」
を根林さんの言葉(あるいは残した文面)でまとめていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。
【報酬】
鏑木の夢に楔を打った:SAN+2d3
畳む
#[TRPGシナリオ]
#アフターグロウ・アフターイメージ