元神様と放浪作家のイビツな関係

46:光の雨

 小林巽は、自称『元神様』だが。
 
「巽くんさあ、元神様なら何か不思議な力とか使えないの?」
「だから俺様『元』神様であって今は人間だからさあ」
「ええ、つまんないの」
「お前、何期待してるの?」
「例えば突然どーんって爆発起こしたり、何もかもを凍りつかせたり、光の雨降らせて世界を滅ぼしてみちゃったりだなあ」
「……んな派手な能力を、時間と運命の神様に期待するなや」
 
 その前に、そんな能力は神様じゃなくて魔王が使うものではないのだろうか。