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幸福偏執雑記帳
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以降更新はindexで行います

No.506

そういえばXは老若男女問わず殺してきたけど、それ以外の犯罪行為には手を染めなかったんだよな……、ということを考えていた。
>>505 でちらっと書いたクリス・フレイザーは女性を狙った強姦殺人犯なのでその辺りとの関連で思ったこと)
このあたり、多分一度くらいは「私」から聞かれて、Xは「殺しただけです」って言ったんじゃないかな。
もちろんその時はXの話が真実かどうかなんて確かめなかったわけなんだけど。「私」がXの背景について知るのは、もうちょい先の話。

ただ、それ以外のことをしなかったとはいえ、Xが連続殺人犯であることはどうしようもなく事実だし、Xの殺人のやり口はかなり悪辣で、誰の目から見ても情状酌量の余地はない。
Xがどうやって殺してきたのかはあざらしもまだきちんとは考えてないんだけど、基本的に「全て殺害の方法は違う」ということ、被害者は「全てXと面識のない人物だった」ということ。それだけは確かな話として設定している。
通り魔、というにはあまりにも計画的な犯行で、何かしらの共通点や引き金となるものがあるのではないかと思われているんだけど、未だに誰も被害者に共通点は見いだせていないし、Xはどれだけ尋問されても「殺したいと思ったから殺した」としか供述しなかった。
そういうエピソードがあるにはあるんだけど、まあ、その辺りも「私」が知るのはもうちょい先の話。

もちろん、ほんとに誰彼構わず殺したかったわけでなく、彼なりの理念や基準はあるんだけども。
誰彼構わず殺すようなタイプだったら、多分、手錠かけられてる状態からでも「私」を殺してると思うし……。
実際にどうやるかはよくわかんないけど、何か、あいつならやってのけるよ。そういうところがXにはある。
Xの中で「殺す対象」ではないから、Xは「私」たちの前では人畜無害でいる。時折『異界』で狂気の片鱗を見せながら、それでも。

#無名夜行

創作