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幸福偏執雑記帳
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以降更新はindexで行います

No.184

安置されていた死体が消えたのだという。
誰かが持ち出した形跡もなく、まさしく忽然と。
しかし、それもきっと記録に埋もれて忘れ去られていくのだろう。
引き取り手のいなかった死体。
いつか名前のない何者かとして一緒くたに弔われることになるはずだった死体。
けれど、実際にはそうはならなかった、というだけ。
死体が起きあがってひとりでに歩いていく、そんな姿を想像する。
果たしてそれは、どこに向かっていくのだろう。
既に生きていないはずのそれは、自分にふさわしい場所を、見つけられたのだろうか?

創作