「ただいま、チェイン」
帰ってきたセイルを、タオル片手に迎えたチェインの目が驚きに見開かれたのは、当然といえよう。
何しろ、帰ってきたセイルは一人ではなくて、見知らぬ、しかも堅気とも思えぬ連中を引き連れていたのだから。後ろから現れたロジャーも、ぴんと茶色い耳を立てて「何だ、お前ら?」と何処か怯えた声を上げる。
セイルは、すうと息をすって、はっきりとした声で言った。
「空賊船『紅姫号』の人たちだよ。俺、この人たちと一緒に、今からシュンランとブランを追おうと思うんだ」
ロジャーが「な、何?」と素っ頓狂な声を上げる。セイルが何を言い出したのかわからない、といった様子だ。それはそうだろう、いきなり空賊を連れてきて、神殿に保護された少女を取り返そうだなんて、まともな神経で言えることではない。
ただ……チェインは、セイルの言葉にも驚きはしたようだが、すぐにすっと表情を消した。自分はここで止められるのだろうか、神殿の影追いとして立つチェインとこの場で争うことになるのだろうか。そんな可能性を考えて、セイルも身を硬くする。
が、次の瞬間、チェインは酷く穏やかな表情を浮かべてセイルを手招きした。
「まずはそっちの人たちに入ってもらいな、雨も降ってるのに外でずっと立たせてちゃ失礼じゃないか」
セイルは思わぬチェインの反応に唖然としたが、チェインはセイルの濡れたジャケットを脱がせて、乾いたタオルを手渡し、てきぱきとした口調で言った。
「セイル、アンタは着替えてきな。そんな格好のままじゃ風邪引いちまう。その間に、私はこの人たちから詳しく話を聞いておくからさ」
「あ……う、うん」
有無を言わせぬチェインの態度に圧倒されながら、セイルはタオルで顔を拭いた。よく乾いたタオルは温かく、太陽の香りがして……無性に、泣きたいような気分になった。そんな気持ちを無理やりに飲み込んで、セイルは部屋へと駆け込んだ。
部屋の中は、ここを飛び出した時とほとんど変わらない状態でそこにあった。布団が少しだけ乱れているセイルの寝台に、やけに綺麗に整えられたブランの寝台。ブランって妙なところで神経質なんだよな、と部屋を見渡して何とはなしに思う。
部屋の外からは、わいわいと騒ぐ『紅姫号』の面々の声が聞こえてくるが、チェインとシエラの声は聞こえてこない。声を落として話しているのだろうか、それとも。不安はあるけれど、これはもう決めたことだ。チェインが何を言おうとも、何を仕掛けてこようとも、これだけは譲ることは出来ない。
セイルは濡れた服を着替えて部屋を出た。出たところで、ロジャーが何処か陰鬱な表情……兎の顔に表情を見出すのは難しかったが、近頃は何となくわかるようになった……でセイルを見上げていた。
「ろ、ロジャー?」
「貴様、本当にあの馬鹿を追う気か」
「うん、本気だよ。シュンランはまだ保護されることなんて、望んでないはずだから」
「神殿を敵に回すということが、どういうことかわかってんのか? 下手をすればこうなっておかしくないんだぞ」
ロジャーは親指で首を掻き切る真似をする。セイルは思わず小さく息を飲んだ。確かに今自分がやろうとしていることは、楽園の秩序を守る神殿の決定に反することだ。神殿側からすれば、シュンランを連れ去り神殿に迎えるということは、『エメス』という魔の手から少女を保護し、守ろうとする行為でしかない。
それを阻もうとするセイルは、紛れも無く神殿の意向に背く、一種の「異端」となる。無理やりにシュンランを取り戻そうとすれば、セイルの命まで危険にさらされることになりかねない。
それでも。セイルは強く、頷く。
「それが神殿の意向でも、女神様の決定でも、無理やりっていうのはやっぱりおかしい。それに、何よりも、俺やシュンランを守るって言葉を裏切ったブランが、許せないんだ」
だから、ブランを一発殴って、それからきちんと話をしたい。
どうしてこんなことをしたのか。シュンランの望みを叶えてくれるのではなかったのか。自分たちと一緒に、ノーグを探してくれるのではなかったのか。
それまでは、相手が神殿であろうと何であろうと諦めるわけには行かないのだ、とセイルは言い切ってロジャーの色眼鏡を見下ろした。ロジャーはついとセイルから視線を外して、呟くように言った。
「まるで別人だな。一体何処からその自信が来るんだか」
確かに、とセイル自身でも不思議に思う。今まであれだけ自分の言葉を口に出すのが恐ろしかったというのに、今ではまるで翼が生えたように心が軽い。軽いけれど、強風にすぐ吹き飛ばされてしまうような不安定さとはまた違う。
「それだけ言うなら、俺から言うことは無い。そもそも俺は貴様ともあの白い嬢ちゃんとも何一つ関係が無いからな。ただ」
一つだけ、と。ロジャーは言ってセイルに視線を戻した。果たして、色眼鏡の下の瞳が本当にセイルを真っ直ぐ見ていたかどうかは定かではなかったけれど。
「セイル・フレイザーの助手として言わせてもらうが、詭弁とはいえ、奴は決して貴様らに嘘をついてはいない。それどころか、奴には貴様らを裏切ったという意識も無いはずだ。それを、頭の片隅にでも置いておけ」
「……ブランが、嘘をついてない?」
セイルは疑問符を浮かべるけれど、ロジャーはそれ以上は何も言わずに「ほら、怖い姐さんたちが呼んでるぞ」と客間を指して、そのまま煙管を片手に書斎に入ってしまった。大切なことを言われたような、上手くはぐらかされてしまったような、不可思議な感覚に囚われながらも、セイルはロジャーを追うのは諦めて客間へと足を向けた。
扉を開ければ、客間は既に宴会の様相を呈していた。
まだ昼時だというのに勝手に台所から出してきた酒を酌み交わし、陽気に笑いあう男たち。中には、だみ声で空の船乗りの歌を歌う男もいる。窓の外の暗い雰囲気などそれだけで吹き飛んでしまう、何ともおかしな光景だった。
ただ、その真ん中ではソファに腰掛けたシエラと、椅子に座ったチェインが向かい合って何かを真剣な面持ちで語り合っている。そこの空気だけが、張り詰めた静謐さに満ちている気がしてセイルは思わずたじろいだが、男たちが「お、空色少年のお出ましだ」 「船長、こいつも仲間に入れちまっていいか?」などと口々にいう者だから、シエラとチェインが同時にこちらを向いた。
「こっちの話が先だよ。ほら、突っ立ってないでこっちおいで、セイル」
シエラに手招きされて、セイルは緊張の面持ちでシエラの横に腰掛けた。恐る恐るチェインを見ると、チェインは難しい表情で腕を組んで眼鏡の下の瞳を閉じていたが、やがてゆっくりと目を開けて、青い瞳でセイルを見た。
「……話は聞かせてもらったよ。神殿に挑もうってんだね」
セイルはごくりと唾を飲む。チェインの瞳には、刺すような、鋭い光が宿っている。セイルの弱さなど全て刺し貫いて、この場所に影ごと縫いとめようとする針の意志。だが、セイルはそれを真っ向から受け止めた上で、震えそうになる唇を引き締めて強く頷く。
「うん。俺、やっぱりブランのやったことが許せない。シュンランの意志を無視して、勝手に神殿に連れてくなんて……女神様だって許されることじゃないと思う」
言ってから、自分は何て大それたことを言っているのだろう、と冷静な自分の一部分が頭の中で小さく呟く。「女神様だって許されない」だなんて、自分はいつからそんなに偉くなったのだと冷静な部分が囁いた。
だが、今重要なのはそこではない。セイルは気を取り直して言葉を続ける。
「だから俺、シエラさんと、『紅姫号』の人たちと協力してシュンランを連れ戻す。ブランも一緒に」
「ブランも?」
「当然だろ。こんな、納得できないまま別れるなんて嫌だ。これから別の道を進むにしろ、きちんと説明してもらわないと気が済まない。シュンランを守るって言ったのに、兄貴を探すって言ったのに、どうしてこんなことしたのか、聞きたいんだ」
その言葉を聞いたチェインは、ふっと口端を歪ませた。笑っているような、今にも泣き出しそうな。ほんの薄い表情の中に、酷く複雑な感情が見て取れた。
「……そうかい。アンタはきちんと考えて、その結論を出したんだね。さっきみたいに、ただ怒りに駆られてじゃなく」
「あ……さっきは、本当にごめん。チェインは、俺のこと助けてくれたんだよね。なのに、俺、頭に血が上ってて、チェインまで俺のこと止めるのか、って思って……」
「わかってるよ。もし、アンタがさっきのままだったら、これを使ってでも本気で止めようと思ってたんだけどね」
じゃらり、と、袖から出た鎖飾りをチェインは揺らす。ブランと手合わせをして、相手の動きを見ることを覚えたセイルでも、真っ向からやりあったところでまともに勝てるとも思えない、魔法の鎖だ。
しかし、チェインはそれを下ろして呟くように言った。
「考えて出した結論なら、私はアンタを止めないよ、セイル。もし考えた上で誤った判断を下しても、必ずディスが止めるはずだろうしね」
「あ……」
セイルは思わず胸に手を当てていた。ディスは、セイルの心を受け止めて、それを信じて従うと言ってくれた。チェインもまた、そんなセイルとディスのことを信じてくれていたのだ。それが今では嬉しくて、ぎゅっと胸に当てた手を握り締める。
チェインはほんの少しだけ笑って、しかしすぐに笑みを消して自分自身に呟くように言う。
「私も、正直今回の奴のやり方は気に食わない。神殿のやり方もね。けれど――影追いという立場に甘んじてる以上、神殿に真っ向から逆らうことも出来ないのさ。それは、わかってくれるかい」
セイルはこっくりと頷く。チェインの立場が難しいことは、今までの彼女の行動を見ていればわかる。
セイルよりも限りなく神殿に近く、それでいて正しい『影追い』からは明らかにはみ出している存在。ただノーグ・カーティスへの妄執だけで影追いという座に留まるチェインの在り方が、今まさに彼女自身の足を縛っていたと言えよう。
「半端者の私が神殿に逆らおうものなら、私は確実に影追いの座を剥奪されるだろうね。今更それが恐ろしいというわけではないけれど……もう少し、この立場をアンタらのためにも、利用できるかもしれないから」
だから、今は協力することは出来ない――その代わり、アンタの邪魔もしない。
そう、チェインははっきりとセイルに示して、眼鏡の下の目を笑みにする。
「迷うことは無いよ。アンタはアンタの信じた道を進んでいい。私も、ここにいる『紅姫号』の連中も、そういうアンタを応援したいって気持ちでは一致してる」
「チェイン……」
彼女の名を呼ぶセイルの声は、微かに乾いていた。喉がざらついて、上手く言葉に出来ない。微かに熱をもってぼやける目を拭いて、セイルは小さく頷いて言った。
「ありがとう。俺、行くよ」
「よし、そうと決まったらとっとと作戦を決めちまいな。ぐずぐずしてたらシュンランが神殿に着いちまうよ」
チェインはソファにかけてあったセイルのジャケットを投げ返す。手に取ったジャケットは、チェインが魔法を施したのだろう、すっかり綺麗に乾いていた。
それじゃあ、後はお願いするよ。と言ったチェインが、シエラを見た。シエラは「任せといて」とウインクして、ジャケットを羽織り直したセイルに顔を向ける。
「と言っても、こっちのやることは一つ。『紅姫号』で神殿の戦艦に近づいて、羽ばたき船で突入するのよ」
シエラの唇から放たれた、あまりに大胆な作戦に、セイルの目が点になる。しばし目をぱちぱちさせていたセイルだったが、数秒の後に我に返って問いかける。
「そ……そんなこと、出来るの?」
「さあね。あたしもやったことないから、それはわからない」
セイルも、頭の中に巨大な戦艦の姿を思い描く。かつてセイルとシュンランを攫った『紅姫号』の数倍、いや、十倍以上の巨体を持つ、楽園最大の天空戦艦『白竜の翼』。実際に戦に使われたことは無いというが、それでも結界に守られ、無数の砲門を持つその姿を見るだけでどれだけ莫大な力を秘めているかは推し量れよう。
相手の戦力に対し、こちらはほんの小さな飛空艇『紅姫号』ともっと小さな羽ばたき船が何艇か。これで突入するなど、無謀に過ぎる……そう言いかけて、セイルは否、と己の考えを打ち消す。
相手はまさしく巨大だ。巨大ということは、決して小回りは利かない。機動力だけで言えば、圧倒的に『紅姫号』が有利だ。相手を墜とすというなら無謀と言い切れるが、何も今は船そのものを相手にするわけではない。相手の死角を取って、守りの手薄なところを狙えば決して張り付くことは不可能ではないのではないか。
「わからない、けど……やってみる、価値はある」
「そういうこと」
シエラはセイルの言葉を聞いて満足そうに笑う。セイルがその答えに辿り着いたことを、素直に喜んでいるようにも見えた。
「もちろん、あたしたち全員が突入するわけにはいかない。アンタがシュンランを連れて戻ってくるのを待たなきゃいけないからね。だから、突入するのはうちの乗組員が半分。そして、セイル。アンタが先頭に立つんだよ」
「俺が……」
呟いたけれど、そこに驚きは無かった。ただ胸の中に響く、覚悟を決める時だ、という声だけがそこにあった。
目を閉じて、深呼吸。ほんの少し前まで、雨に濡れて絶望していた自分とはまるで別のもののように、高らかに鳴る胸、熱く火照る体。今にも駆け出したくなるような気持ちを、ゆったりとした呼吸で押さえ込んで。
――大丈夫。
力強く、思う。今までは、そう言うことで自分を騙し続けてきた。自分が傷つきそうな時に、そう呟いて痛みを誤魔化して、これ以上傷つかないよう曖昧に笑ってきた。けれど、今は違う。これは、自分を信じるための最初の呪文。
目を開けば、シエラと目が合った。その後ろに集ってこちらを見つめているのは、ちょっと怖いけれど愉快で気のいい空賊たち。
そこから少し視線を動かして、チェインに笑いかけてみせる。
チェインは、決してセイルを裏切らなかった。この場においてもセイルの気持ちをきちんと受け止めて、背中を支えてくれている。本当は、チェインこそがシュンランを連れて神殿に向かうべきだったというのに、セイルたちの思いを尊重して、今の今までここにいてくれていたのだ。
きっと、これからだって。思うたびにちくりと痛む胸に、そっと触れる。
向かう場所が同じ限り、最後の瞬間まではチェインは味方でいてくれる。そんな確信があった。その後に待つものは、セイルも、そして多分チェインも、わかっていてあえて言葉にはしないけれど……今はそれでもいい。この瞬間は、セイルもチェインもただ一つのことだけを目指すべきなのだから。
そして。
――ディス。聞こえてる?
心の中で、そっと呼びかける。ディスはふっと息を付いて、少年の声で言った。
『聞こえてる』
声に出さなくとも本当は通じるのだ、と。かつてディスはそう言っていた。事実、今のセイルの心は確かにディスと繋がっていた。今まではただ自分の中に「自分とは違う他の何か」として蠢いていたディスが、きちんと自分の心と繋がった場所にいるのだと、初めて感じられたのだ。
本当は、初めからそうだったのだ――セイルの心の中で、何かがすとんと落ちた。
初めて出会った時から、ディスはセイルから繋がった場所にいた。ただ、セイルが己を誰に対しても閉ざしている限り、すぐ側にいるはずのディスにすら自分を伝えることも出来やしなかった。逆に、ディスの思いを知ることも、出来るはずはなかったのだ。
けれど、今は違う。自分の思いをさらけ出して、本当の気持ちを貫こうと決めて。そうして初めて、ディスの思いもセイルの中に流れ込んできた。
それは、とても不器用だけれども温かな。かつて、兄が自分に与えてくれた、そして自分が兄に向けていたものと良く似た、手放しの信頼。ディスが自分のことを相棒であると認めてくれている、何よりもの証。
初めてディスに「相棒」として認められた、自分がディスを「相棒」として認められた、そんな喜びで胸をいっぱいにしているセイルに、
『お前は、一人じゃない』
ディスが、はっきりとした言葉を投げかけた。
『一人じゃないんだ、セイル。俺だけじゃない。見ろよ、どいつもこいつも手前を見てる。他でもない、手前をだ』
低く、それでいて今にも笑い出しそうな声。それに導かれるように、セイルは改めてこの場に集った皆に銀色の視線を向ける。誰もが笑顔を浮かべていて、誰の瞳の中にも、空色の少年の姿があった。
『どいつもこいつも、手前の見た目なんざ気にしちゃいねえ。手前が何者かなんざ気にしちゃいねえ。手前が今まで歩いてきた道、手前が今まで成してきたこと。そいつが導いた結果がこれだ。壮観じゃねえか』
セイルの目に、涙が滲んだ。それは決して悲しみなどではないが、喜びというにはやけにつんとくるような。あまりに純粋すぎる共鳴に魂を揺さぶられた、そんな感覚。
それは、セイルが常に感じていた孤独を、いとも簡単に打ち崩す言葉だった。同時に、ディスの声にはセイルへの深い共感があった。孤独への共感、でもあったのかもしれない。
――ディス……!
『手前は、もっと胸を張っていいんだ。胸を張って、手前の思いを貫いてみせろ!』
セイルは、深く頷いて、勢いよく立ち上がった。
これから先に何が待ち構えているのかなんて、わからない。わかるはずもない。それでも前を見よう、今この胸の中にある思いを貫こう。
大丈夫だ。
自分は、一人ではない。
背中を支えてくれる人、背中を押してくれる人。この瞬間、セイルが求めていた、それでいてすぐ側にあると気づけなかった何もかもがそこにあった。
ただ、そこに決定的に欠けてしまっている、大切なものを取り戻すために。
セイルの心の中に大きな空洞を穿った者に、己の思いを伝えるために。
銀色の瞳に涙を溜めたまま、セイルは真っ直ぐに集う人々を見つめる。全ての視線を受け止めて、朗と声を上げた。
「俺、絶対にシュンランを取り戻します。だから……俺に、力を貸してください!」
それは、全ての始まりを告げる声。
応、と吼えた男たちが、もみくちゃになりながら外に飛び出していく。セイルも一緒になって飛び出して……空に向かって吼えた。
その声が、雲を越えて空の上にまで届くとは思っていない。だが、届く場所まで行ってやろう。そうして、全てを取り戻すのだ。
そう、誰の手でもない、この手で。
『置いてかれんなよ、セイル!』
「うん!」
セイルはぐっと右手を握り締め、『紅姫号』の乗組員たちを追って、港に向かって駆け出した。
いつしか雨は止み――雲間からは女神の帳が差し込んでいた。
空色少年物語