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シアワセモノマニア
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ハッピーをお届けする空想娯楽物語屋

無名夜行60件]

あざらしは実はカニバリズムがめちゃくちゃダメで、その要素があるものはなるべく避けたいという思考が働く。
人が人を食べる、のもダメだし、人外が人を食べる、のも実はかなり苦手。それが、人間が他の生物に対してやってることだと頭では理解してても、何故かはわかんないけど忌避感がめちゃくちゃ強い。

禁忌と言われるものの中でも食人が特にあざらしの中でダメというか、激しい嫌悪感と忌避感があるのはなんか理由があるのだろうか、と思わなくもないのだけど……。
(基本的に食の話そのものがまあまあ苦手なのはある……かも……?)

とはいえ、全部が全部を避けるつもりはなくて、要素として使われてても「それが禁忌である」という文脈であればまあまあ触れられるので、そのあたりでなんとかかんとか。
ホラー分野を扱ってれば当然触る可能性のある要素だもんねえ!

だから『羊たちの沈黙』は気になるんだけど、実のところレクター博士周りの話はなんか調べるだけでもうううとなる、みたいなとこある。観たいけどね! 観たいけど!!


それはそうと苦手なので書かないとは思うんだけど、という前置きをしつつ。
仮に『無名夜行』において、Xが人肉(ないし「その異界において意志疎通が可能な存在の肉」)をそれとわかる形で出された場合、普通に食べるんだけども。あいつは郷に入れば郷に従うので。
別に忌避感がないわけではなく、Xの思想としては「仮に『こちら側』であれば勧められても食べられませんよ、嫌な気分にもなります。ただ、『異界』においてそれが常識だというなら、試さない理由はないので……」ということ。

ただ、「私」にシンプルに感想を聞かれたら、たぶん「私は鶏肉の方が好きです」って言いそう。

#無名夜行

創作

そういえば、先日Cinq Sixさんに作っていただいた無名夜行の指環《行路/Itinéraire》 が届いたんでせっかくだからお写真を置くのだ。

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ちょっと写真は加工強すぎるんだけど、実際には留められてるブラッドショットアイオライトはもうちょい淡い紫色。それこそ、無名夜行01とか02の表紙に使ってる写真の色味に近いというか……。
絡み合う「命綱」「縁」「絆」をあらわす金のベゼルと無数の『異界』を星空に見立てた銀河の石、本当にうつくしくて延々と見ていられる。本当にありがたい……。
これ、写真だけだと全然わからないと思うんだけども、石の留め方がめちゃくちゃ工夫されており、光が入るための空間を多めに取り、しかも斜めに留まってるおかげですごく光が綺麗に入り、石をそのまま平面で見ていた時よりもずっと煌めいて見えてびっくりする。さすがのワザマエ。
この指環パワーでいっぱい無名夜行、書くぞ~!

#無名夜行
#いただきもの

創作

今日の無名夜行与太

異界潜航装置って見た目は一般的なサーバーマシンなんだけど、エンジニアの手によってラックにお札がべたべた貼られてたり、梱包材の鳥居がちょんって載ってたりしそうね……って話をしたら、「そのお札、付箋にマジックで書いてあるし、エンジニアの字が汚いからそれっぽく見えてるだけで、『ちゃんと動いてね』とか『快適稼働』とか書いてあるやつでしょ」って言われてげらげら笑ってた。それだ……。

エンジニア、異界知識を振り回す人だけど「日本で運用するなら結局のところこれが一番効くのよ!!!」とか言い出してそうでおもろい。
そう力説するエンジニアを眺めるXが(こういうのも、地域性、あるんだな……)って顔してそうなのもよい。

#無名夜行

創作

きょむさんから、『無名夜行 五人六葉』のとっても素敵な感想いただいちゃった~~~~うれし!

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わざわざ伏せていただく心遣いよ。
これをやりたくて本を作ってるので……ありがとうございます……!!

#無名夜行

Xと彼の見えない左目の話で思い出したんだけど……。
『無名夜行03』に収録した「あるいは瞼を閉ざした話」において、Xは左目を奪われたことに激高して、初めてプロジェクトの役目を放棄して無謀な潜航に挑んでるわけだけども。
あれ、仮に左目を奪われて、なおかつ、左目を無理に取り返そうとするとプロジェクトメンバーに明確な危害が加わる、って状況であったなら、おそらくXは渋々矛を収めてただろうな……とはずっと思っている。
Xはその程度には無意味な犠牲をよしとしない正義感があり、その程度にはプロジェクトメンバーたちに愛着がある。
あの左目がどれだけ自分にとって譲れないものかあろうとも、そこで一線を越えるようなやつではない、というのが、Xというひとの不思議なところであり、そして自分が描きたいところでもある。そんな感じ。

#無名夜行

創作

無名夜行や迷鳥回視でちょこちょこ話が出てるんだけど、Xは宮沢賢治の作品が好きという設定がある、という話を前にもちらっとしたはず。
(もの知らずのXが珍しく『注文の多い料理店』の話をしたところとか、擦り切れるまで読んだ文庫の話とか、さそりの火の話とか)
とはいえあざらしもそこまで詳しいわけではないので、その辺りの設定を大っぴらにはしてないのだが……。
でもなんとなくXというひとにとっては、それらの本に書かれていた物語、そして言葉が彼の道標になっていたのだろうな、みたいなところをぼんやり思うのである。
前にも言ったとおり、無名夜行は銀河鉄道のイメージを重ねた命名であるということ。Xにとっては、異界巡りの旅はきっと銀河鉄道であちこちを巡った少年と重ね合わせる感覚である。そんな感じ。

#無名夜行

創作

無名夜行を書いてるときに結構大事にしてるのが、「人間関係は円滑」だったりするのはどっかに書いた気がするけど。
物語があくまで『異界』に焦点を当てたものなので、『こちら側』の出来事が不思議や興味を誘うことはあっても、ノイズにならないように。
あざらしは人の仲が悪いとそれだけでしんどくなっちゃうタイプで、それで進められなくなったゲームがたくさんあるため……。
なので基本的に無名夜行のひとたちは、そりが合わないことはあっても(ドクターとXとか)、互いへの敬意を基本的には前面に出してるつもり。
好きになれなくても敬意を抱くことはできるし、円滑に場を回すために振る舞うことはできる、そんな感じ。
(まあ、ストーリー上既に過ぎ去った範囲では仲が悪くてこんなことがあった、って話はするけど……)

#無名夜行

創作

Blueskyでつらつらしてた、ヌイさん(エンジニア・不知火諒)についての話。

ヌイさんは、元々は『異界』とは無関係の一般システムエンジニア(フリーランス)だったんだけど、ある日一目惚れした相手がこともあろうに『異界』からの来訪者で、そいつに(自主規制)されて頭がおかしくなってしまったひと。来訪者と頭の中がつながってるのでほぼ全知だけど、全知を認識したらもはや発狂では済まされないので普段は見て見ぬ振りをしつつ、時々浅瀬を覗きこむことで『異界』に潜航する装置を作った。本来の目的は自分で装置を使って自分を弄り壊した来訪者に一言文句言いに行くことだけど、今のとこは「私」に恩があるのでプロジェクトを優先させてる。

異界潜航装置はこういう経緯で作られた装置のため、基本的にこの世の技術によるものではなく「理解してはいけない」代物なんだけど、いつかは人にわかる形に落としこまないとな~とかなんとか思いながら依然として仕様書に手を着けようとしてないエンジニア・ヌイさんがいる。そのため上役からは「属人化だ」とめちゃくちゃ怒られてる。そりゃそう。今のところ、ヌイさんがいなかったら回らないのだ。

ヌイさんの髪が長いのは別に無精とかではなく、あの人なりの願掛けである。髪には魔力が宿るともいうので。
なお、後に本物の魔女(無名夜行では「その世界に囚われず自力で異界を渡れるもの」程度の意味。男女問わず魔女と呼ぶ)として、来訪者を追いかけてあちこちの世界に足を運ぶことになるがそれはまた別の話。
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#無名夜行

創作

無名夜行に関する話をBlueskyにぼちぼち打ち込んでるので回収~。

Xは何をされても大概おとなしくしてるけど、見えてない左目に手を出されると急に獰猛になる性質があり、無理やり検査をしようとしたドクターの手に噛みつくなどしたため以降ドクターとは仲が悪い。

Xはあんまり喋るのが得意じゃないのでとっさに喋ろうとすると言葉が詰まってしまうけど、考えておいたことを喋るならそれなりに流暢に喋れる。喋り方それ自体ははきはきしてて聞き取りやすい。元々は普段も普通に喋れたんだけど、八年間くらい人とまともに口を利いてなかったので仕方ない。

当初は「私」とXで会話を成立させるのも難しかった(Xが全く口を開かないし、許可しても「はい」しか言わないため)けど、「私」が根気強くいろいろ話をしているうちにXも少しずつ自分なりの感想を(「私」に求められたときだけ)言葉にするようになって今に至っている。よくよく話を聞くとXは別に喋るのが嫌いなわけではなく、自分の発言を聞いてもらえるとは思ってなかったということが判明している。

X、あれで比較的人と喋ることは(聞くのも喋るのも)実は好きな方。どんな話でも真面目に聞くので、新人ののろけ話をひたすらに聞かされても特にいやな顔はしない。ただ、新人ののろけ話のごく断片的な情報から新人とその彼女の住所を大まかに割り出してビビられたりはしてる。

Xはあざらしの中では安楽椅子探偵の属性の人なんだけどその能力が発揮されることは無名夜行ではあんまりない(し、発揮しても求められない限りは基本的には黙っている)。

無名夜行の話題かはわかんないが、Xって捕まったときに自分の罪をすべて自供してるんだけど(この自供で初めて発覚した事件もある)、その一方で実際にはXが関わってない殺人事件の容疑者にされたことがあり、X(当時はそう呼ばれてはいないが)が拘置所から弁護士を通してめちゃくちゃやって己の潔白を証明した話とかほしいな……と思っている。全く筋書きが思いつかないので書けないけど。

X、出力が苦手なだけであざらしキャラの中でも頭はめちゃくちゃ働く方という設定なんだけど、すぐ「手っ取り早い解決方法は暴力です」って言う。言わないまま行動に移す方が多いけど。


そういやいつも書こうと思って書き忘れてるんだけど、無名夜行は東京の郊外にある研究所を舞台にしてる話だったりする。固有名詞がほとんど出てこないしXがXなせいでたまに海外の話だと思われてるんですが現代日本の話です。正確には時代は今からちょっと過去(2015年くらい)。
しばらく外界に触れてないX、「2015年になったのにまだ車は空を飛ばないのか……」って思ってる(Xはバック・トゥ・ザ・フューチャーが好き)
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#無名夜行

創作